フォード・ジャパン・リミテッドは、フォード「マスタング」を刷新し、11月11日より発売した。価格は410万円～550万円。

　新型マスタングのエクステリアは、伝統のロングノーズ・ショートデッキのプロポーション、C字型スクープ、3連のリアコンビネーションランプなどのディテールはそのままに、ルーフパネル以外のデザインをすべて変更した。

　サイドのプレスラインやフェンダーの張り出しを強調させ、エンジンフードには新たに「パワードーム」と名付けたデザインを施し、より筋肉質かつシャープな印象を強調させた。フロントマスクでは、HIDヘッドランプを全モデルに標準装備したほか、ギャロッピングホースのエンブレムは45年の歴史の中で初めて手が加えられ、エッジを際立てたシャープなデザインになった。V8モデルではダーククローム、V6モデルではクローム仕上げとなる。

　コンバーチブルモデルのソフトトップは、5つ折りのZフォールド・トップを採用した。オープン時には、リアシートの後方へボディーラインに沿って収納することで、美しく開放的なスタイリングを実現したと言う。リアウインドーはガラス製を採用する。

V8 GTクーペプレミアム
V8 GTコンバーチブルプレミアム

　インテリアのデザインも一新した。左右対称で水平基調のインストルメントパネルや、1967年モデルをモチーフとした3本スポークのステアリングなど、マスタングらしさにこだわりながら、パネルにはソフトタッチの素材を採用。シートには上質なレザーにステッチが組み合わせられる。

　また、メーターパネルは好みに合わせて基本色のアイスブルー、ホワイト、グリーン、パープル、ブルー、オレンジ、レッドを含む125通りの調整を可能としたMyColorイルミネーションを採用。カップホルダー、スカッフプレート、ドアポケット、足元にはアンビエントライティングを装備する。

インテリアカラーの「サドル」はブラックの外装色のみ選択可	ブラックのインテリアカラー	V6、V8モデルいずれも5速ATを採用
随所にイルミネーションが施される

MyColorイルミネーションを採用したメーターパネル

　パワートレインは先代モデルと同様、V型8気筒とV型6気筒の2種類のSOHCエンジン。V型8気筒エンジンの最高出力は235kW（319PS）/6000rpm、最大トルクは441Nm（44.9kgm）/4250rpmで、V型6気筒エンジンの最高出力は157kW（213PS）/5300rpm、最大トルクは325Nm（33.1kgm）/3500rpm。いずれのモデルもクロスレシオに設定した5速ATが組み合わせられる。

　V8モデルでは、より温度の低い外気を送り込むことで燃焼効率を向上させる「コールドエアー・インダクション（冷気吸気システム）」を新たに採用し、最高出力を235kW（319ps）まで向上した。さらに、エンジンサウンドを室内に取り込む「インダクション・サウンド・チューブ」を装備する。

　サスペンションは、フロントがフリクションを低減したマクファーソンストラット式、リアにソリッドアクスル（パナールロッド付3リンク式）を採用し、ともにスタビライザーを強化した。ブレーキシステムは、大径の4輪ベンチレーテッドディスクブレーキを採用。フロントには、デュアルピストンのアルミ製キャリパーを装備し、高い制動力を確保する。

V8エンジン	コールドエアー・インダクション（冷気吸気システム）	ブレーキはアルミ製キャリパーを装備する

　安全装備では、全グレードに車両の横滑りやスピンを回避する車両安定化装置「アドバンストラック」を採用。V8モデルでは、アドバンストラックのON/OFF機能に加え、通常のアドバンストラックよりもドライバーのコントロール領域を広げたスポーツモードを搭載している。

　パッシブセーフティについては、前方からの衝突時に、各エアバッグシステムやシートベルトプリテンショナー、ロードリミッターなどの作動を瞬時に統合して制御し、展開タイミングを最適化して乗員を保護する「パーソナルセーフティシステム」を採用。乗員保護性能では、NHTSA（米国高速道路交通安全局）のクラッシュテストで最高の5つ星を獲得している。

　モデルラインアップはこれまで同様、V8、V6の2つのエンジンタイプにそれぞれクーペとコンバーチブルを設定。4機種のラインアップとなる。また、V8モデルとV6モデルでフロントバンパーやフロントグリルに専用デザインを採用するなど、それぞれの個性に合わせて大幅な差別化が図られている。

V8 GTコンバーチブルプレミアム	V8 GTクーペプレミアム
V6 コンバーチブルプレミアム	V6 クーペプレミアム