「群サイ ラリーフェスタ2009」リポート
目の前をラリーカーが疾走

各カテゴリーのラリーカーが走行した「群サイ ラリーフェスタ2009」

2009年12月13日開催
群馬サイクルスポーツセンター



 12月13日、群馬県利根郡みなかみ町の群馬サイクルスポーツセンターで、ラリーのフェスティバル「群サイ ラリーフェスタ2009」が開催された。群サイ ラリーフェスタは、今回で6回目を迎えるラリーファンのためのイベントで、各カテゴリーのラリードライバーやラリーカーが揃い、群馬サイクルスポーツセンターの特設コースでデモラン&同乗走行を行った。

 2009年のラリーフェスタに参加したドライバーは、PWRC(プロダクションカー世界ラリー選手権)から新井敏弘選手(SUBARU TEAM ARAI)、APRC(アジア・パシフィックラリー選手権)から炭山裕矢選手(クスコワールドラリーチーム)と増村淳選手(SUPER ALEX TROOP)、全日本ラリーから吉澤哲也選手(加瀬eレーシング)、村瀬太選手(アールエスタケダ ラリーチームジャパン)、大井こずゑ選手(加勢レーシング)、草間一朝選手(GAUSラリーチーム)、ラリー北海道から富沢浩明選手(チーム パックR)の8人。それぞれがラリーカーを持ち込み走行を行う予定だったが、炭山選手のランサーエボリューションは展示のみで、炭山選手は草間選手のランサーエボリューションをドライブしていた。

新井選手のPWRC仕様のインプレッサ。迫力の走行を披露
炭山選手のランサーエボリューション。残念ながら走行デモなどは行われず
展示エリアの各種ラリーカーインプレッサ22B。外観だけでなく、ブレーキなど各所に手が加えてあり、値札が付いていた

 イベントは、同乗走行を午前と午後に1回ずつ行い、昼休みにはエキシビジョンとしてサイクルスポーツセンターにある変わり種自転車を使ってのレースも行われた、そのほか、ラリードライバーによるトークショー&チャリティーオークションを開催。同乗走行は当日抽選で各回15名の来場者が体験することができた。

 このラリーフェスタの特徴は、目の前をド迫力のラリーカーが駆け抜けて行くこと。特設コースは、群サイのメインストレートと変わり種自転車コースを組み合わせた走行時間3分ほどのものだが、コースと観客との距離がとても近い。コース両脇の小高くなった部分からは、足元をラリーカーが疾走する様を見ることができる。

 とくに、新井選手のラリーカーは、明らかにパワーがほかのマシンより高く、走行ラインをワイドに取っていた。マシンを完全にコントロール下におきつつ、迫力あるデモランを行っていた。

吉澤選手とランサーエボリューション。安全に配慮してコース上には同時に1台しか入れないため、ほかの車のデモラン&同乗走行が終わるまでスタートラインで待機
新井選手とインプレッサ
炭山選手&草間選手とランサーエボリューション
増村選手とランサーエボリューション
全日本ラリーのJN-3クラスでチャンピオンを獲得した村瀬選手とシビックType R
大井選手はJN-1.5クラスでチャンピオンを獲得。花柄のコルト(愛称:はなコ)はとても目立つ
富沢選手とランサーエボリューション
新井選手は午前の同乗走行の3本目で、全日本ラリーに参戦するメロンブックスのマスコットキャラである生メロンちゃん(ちなみに着ぐるみはデカメロンちゃん)を乗せて走った。生メロンちゃんの感想は「ジェットコースターよりおもしろ~い!!」

 群サイ ラリーフェスタは、ラリーカーとの距離が近いだけでなく、選手との距離も近く、選手と一緒になって楽しんでいる来場者が多かった。変わり種自転車によるレースでは、選手2人と抽選で選ばれた来場者がチームを組んでレースを行うという趣向になっていたほか、会場が狭いこともあって、選手にサインを頼むことも容易にできる。

 また、昼過ぎに行われたトークショー&チャリティーオークションは大盛り上がり。「レース前に気をつけていることは?」という質問に対して、草間選手が「勝負パンツ」と答えると、ほかの選手も勝負パンツを履いていることが分かり、しばらく勝負パンツの色の話しなどで会場は笑いにつつまれていた。

変わり種自転車を使って行われたエキシビジョンレース。負けず嫌いな選手が多く、必死にペダルをこいでいた優勝したのは新井選手と富沢選手が加わったチーム優勝したチームに加わった来場者4人には、選手8名のサインが入った色紙がプレゼントされた
特設ステージで行われたトークショー。左から、草間選手、富沢選手、大井選手、吉澤選手。途中から勝負パンツの話が中心に2回目のトークショーには、新井選手(左)、炭山選手(中)、増村選手(右)が参加トークショーは特設ステージで開催。多くの来場者が選手と一体になって楽しんでいた

 このイベントを主催した、群馬サイクルスポーツセンターの石田勝弥社長によると、今年の来場者は約1000人とのこと。これは、昨年の800人より2割以上多く、「若者の車離れが言われている中、うれしい誤算です」と言う。ラリーカーの走りを間近に見ることができる上、選手との触れ合いが楽しめるイベントはそうないだけに、少しでも興味のある方はぜひ来年訪れてみてほしい。

(編集部:谷川 潔)
2009年 12月 14日