写真左がイン側、右がアウト側。サイド補強材「ポリエチレンテレフタレート」の採用により、ビード部回転方向の剛性を向上し、ドライ・ウェット問わずトラクション性能を高めた

　ブリヂストンは、POTENZAシリーズ初のエコ対応タイヤ「POTENZA S001（ポテンザ エスゼロゼロワン）」を、2010年2月1日より発売する。発売サイズは16～20インチの全57サイズで、価格は2万5935円～9万6495円/本。

　「POTENZA S001」は、優れたドライ性能とウェット性能を実現するため、タイヤの断面形状がイン側とアウト側で異なる「非対称パターン」を採用。アウト側はブロックを大型化し、ブロック剛性を確保することでドライ性能を追求。イン側には溝幅を広げたストレート溝2本を配置しウェット性能を高めるほか、横方向に刻んだ溝でトラクションとブレーキ性能を確保するとともに、スリック状の部分とあわせてイン側で発生しやすい偏摩耗を抑制。さらに、サイド補強材「ポリエチレンテレフタレート」を採用してビード部回転方向の剛性を高め、路面状況を問わず高いトラクション性能を確保した。

　これらにより、従来モデルのRE050と比較してウェットブレーキ比較では2.6％の制動距離短縮、ウェットコースラップタイムではベストタイムを4.4％、平均ラップタイムを4.3％短縮。また、ドライコースにおけるラップタイム比較でもベストタイム、平均ラップタイムをそれぞれ1.1％短縮させることに成功している。

　また、タイヤ構造の最適化により運動性能を向上させつつ乗り心地も確保。ブロック表面を3次元曲面にして路面とブロックの接地から発生するノイズを抑制するため、「サイレントACブロック」を採用して静粛性にも配慮した。さらに、ケース構造の軽量化により「POTENZA RE050」よりも転がり抵抗を6％低減し、「POTENZA」シリーズで初のエコ対応商品とした。

　なお、「エコ対応商品」はタイヤの転がり抵抗の低減、軽量化などを図り、車両の燃費向上による走行時のCO₂排出量の削減に努めた。同社は今後、「エコ対応商品」の拡大を図り、日本国内の乗用車向け市販用タイヤ（夏用）を2014年までに100％「エコ対応商品」にする構え。

　発売サイズと価格は以下のとおり。