MINI、5ドアのSUV「カントリーマン」 4WDシステム「ALL4」も用意 |
独BMWは1月20日(現地時間)、MINIブランドのコンパクトSUV「カントリーマン」を発表した。
ハッチバック、コンバーチブル、クラブマンに続く4番目のボディーバリエーションは、MINI初の5ドアボディーを持つ、パワフルなキャラクターのクロスオーバーモデルだ。SUVらしく、「ALL4」と呼ばれる4WD機構を備えたモデルも用意される。
カントリーマンの全長は4097mm、ホイールベースは2595mm。MINIで初めて全長が4mを超えた。ホイールベースも最長となっている。
切り詰められた前後オーバーハング、張りのあるボディー、張り出したホイールアーチ、すべてブラックアウトされたピラーといった、これまでのMINIの要素を受け継ぎながら、フロントグリルやヘッドライトユニットをやや角張った形状にし、最低地上高を上げるなど、SUVらしい力強さを表現するアレンジが施されている。ドライビングポジションもよりアップライトになり、着座位置が高めになったことで、乗降性や視界が他のモデルよりもよくなっている。
MINI クーパー S カントリーマン |
インテリアも、他のMINI同様に大型の丸いセントラルディスプレイを備えたもの。セントラルディスプレイとエアコンの吹き出し口はカラーパーツで加飾され、インテリアのアイキャッチとなっている。
カントリーマンで新たにインテリアに装備されたのは、前席中央から後席中央に及ぶ「センターレール」。レール上の好きな位置にセンターコンソールボックスの代わりを果たすストレージボックスやカップホルダーを取り付けることができる。ここには携帯オーディオデバイスや携帯電話のホルダーも取り付けることができるが、これらのホルダーにデバイスを置くと、デバイスがカントリーマンのオーディオシステムと接続できるようになっている。
標準ではこのレールで後席が仕切られた4座独立シートが装備されるが、後席を無料で3人掛けのベンチシートにすることもできる。いずれのリアシートも、前後に130mmスライドしたり、シートバックを前方に倒してラゲッジスペースを広げたりできる。3人掛けシートの場合は4:2:4の分割可倒式となる。ラゲッジスペースの容量は350~1170L。
センターディスプレイを備えたインテリア。中央を前後に貫く「センターレール」が備わった | ||
センターレールにはカップホルダーや各種物入れ、携帯デバイスのインターフェースを取り付けることができる | オプションのイルミネーションパック。好きな色に変更できるが、センターレール上のモノがどこにあるか分かりやすくする役目もあるとか | |
モデルは他のMINIと同様に、「MINI ワン カントリーマン」「MINI クーパー カントリーマン」「MINI クーパーS カントリーマン 」が用意され、ディーゼルエンジンの「MINI ワン D カントリーマン」「MINI クーパー D カントリーマン」も用意される。
ガソリンエンジンの「ワン」「クーパー」は1.6リッター直列4気筒 DOHCエンジンで、可変バルブリフト機構のバルブトロニックを装備する。最高出力と最大トルクは、ワンが72kW(98HP)/6000rpm、153Nm(113lb-ft)/3000rpm、クーパーが90kW(122HP)/6000rpm、160Nm(118lb-ft)/4250rpm。
「クーパー S」は1.6リッター直列4気筒 DOHC 直噴にツインスクロールターボを組み合わせ、135kW(184HP)/5500rpm、240Nm(177lb-ft)/1600rpmを発生。オーバーブースト時には260Nm(192lb-ft)のトルクを発揮する。
ディーゼルモデルはいずれもアルミクランクケースを持つ1.6リッター直列4気筒 直噴で、可変ジオメトリーターボを組み合わせる。「ワン D」は66kW(90HP)/4000rpm、215Nm(158lb-ft)/1750rpm、「クーパー D」は82kW(112HP)/4000rpm、270Nm(199lb-ft)/1750rpmを発生する。
いずれもブレーキ時のエネルギー回生やアイドリングストップ、シフトポイントインジケーター、補機のオンデマンド制御を備える。トランスミッションは6速MTと6速AT。
なお4WDシステム「ALL4」がオプションで用意されるのは、クーパーSとクーパーD。ALL4は電子油圧制御デファレンシャルをファイナルドライブに備えたシステムで、通常は前後に50%ずつのトルクを配分するが、前0%、後100%まで変化させることができる。
オプションでエクストララージパノラマルーフ、アダプティブヘッドライト+キセノンヘッドライト、ヒーテッドウインドースクリーン、16~19インチのアルミホイール、車高が10mm下がるスポーツサスペンション、ジョン・クーパー・ワークス・パフォーマンス・コンポーネンツなどのオプションが用意される。
クーパー カントリーマン。クーパーとワンは水平デザインのグリルが付く |
(編集部:田中真一郎)
2010年 1月 21日