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ボルボ、3ドアクーペ「C30」をフェイスリフト “XC60似”の切れ長ルックスに |
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ボルボ・カーズ・ジャパンは3ドア・コンパクトクーペ「C30」をフェイスリフトし、2月20日より発売する。用意されるモデルと価格は次のとおり。
モデル | エンジン | 変速機 | 価格 |
C30 2.0e Aktiv | 2リッター 直列4気筒 DOHC 16バルブ | 6速デュアルクラッチ | 295万円 |
C30 T5 R-DESIGN | 2.5リッター 直列5気筒 DOHC 20バルブ ターボ | 5速AT | 389万円 |
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C30 2.0e Aktiv |
■新しいボルボのスタイルをひと足先に採用
2006年に発売された2ボックスの3ドアコンパクトクーペで、1970年代の同社のスポーツワゴン「1800ES」のテールゲートをモチーフとしたグラスハッチを備える。
フェイスリフトでの変更点はフロントマスク。プラットフォームを同じくする5ドアワゴン「V50」や4ドアセダン「S40」と似たフロントマスクから、涙滴型でより“切れ長”の大型ヘッドライトユニットと6角形のグリル、大型のエンブレム「アイアンマーク」を与えられた。
これらのフロントマスクの要素は、2009年に発売されたクロスオーバービークル「XC60」や、2010年に発表が予定されているセダン「S60」と共通するもの。今後のボルボ車のデザイン/アイデンティティになり、順次採用されていくと言う。特にヘッドライトユニットのフロントグリル側に設けられるポジション・ランプは同社が「DNAランプ」と呼ぶもので、C30、XC60、S60のすべてに装備されており、ボルボ車のアイデンティティになるものと思われる。
またC30では、グラステールゲートの形状であるハニカム(6角形)を、他の部位にも適用。フロントグリルの格子や、リアエンドのボディー下部などのデザインにハニカムを入れている。
このほかはフェイスリフト前と共通で、グラスハッチのテールゲートや、グリーンハウス後方を絞り込み、リアフェンダーを張り出させたボディー形状などを継承する。
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1800 ES(左)とフェイスリフト前のC30。1800 ESで話題を呼んだガラス板1枚でできたテールゲートを、C30も採用。フェイスリフト後も引き継いでいる | フェイスリフト前のC30のフロントマスクは、V50、S40とはパーツが共用されていないにも関わらず、兄弟車と同じように見えた |
■パワートレーンとモデル展開がシンプルに
フェイスリフトにともない、2.4リッターエンジンが廃止され、パワートレーンは2リッターと2.5リッターの2種類なった。どちらもエンジンをフロントに横置きし、前輪を駆動する。2WDモデルのみ用意される。
パワートレーンの整理にともない、モデル展開も各パワートレーンに1種類ずつとシンプルなものになった。
「2.0e Aktiv(アクティブ)」は、2リッター 直列4気筒 DOHC 16バルブエンジンと6速デュアルクラッチトランスミッション「パワーシフト」を搭載するモデル。
「T5 R-DESIGN」は、2.5リッター 直列5気筒 DOHC 20バルブエンジンと5速ATを搭載するモデル。R-DESIGN専用のスポイラー類と18インチアルミホイール、死角に車両がいると警告する「ブラインド・スポット・インフォメーション・システム」(BLIS)、キーレス・ドライブ、フロント・パワーシートなどを備える。
またR-DESIGNは、新しいスポーツサスペンションを備えたスポーツシャシーを採用。スプリングレートが30%強化され、フロントダンパーの低速ダンピングが20%増加、リアダンパーにレスポンスが向上したモノチューブ式を採用。ステアリングレシオを変更してレスポンスを10%向上させ、8カ所のブッシュに強化型を、ストラットタワーバーにクロスステーを加えるなどの改良が施された。
両モデルの主要諸元は次のとおり。
2.0e Aktiv | T5 R-DESIGN | |
全長×全幅×全高[mm] | 4265×1780×1430 | 4265×1795×1430 |
ホイールベース[mm] | 2640 | |
トレッド前/後[mm] | 1535/1530 | |
重量[kg] | 1380 | 1430 |
乗車定員 | 4名 | |
ステアリング | 右 | |
エンジン | 2リッター 直列4気筒 DOHC 16バルブ | 2.5リッター 直列5気筒 DOHC 20バルブ ターボ |
最高出力[kW(PS)/rpm] | 107(145)/6000 | 169(230)/5000 |
最大トルク[Nm(kgm)/rpm] | 185(18.9)/4500 | 320(32.6)/1500-5000 |
トランスミッション | 6速デュアルクラッチ | 5速AT |
10・15モード燃費[km/L] | 11.6 | 9.3 |
JC08モード燃費[km/L] | 10.6 | 9.5 |
なお2.0e Aktivには、「ラグジュアリー・パッケージ」と「R-DESIGNパッケージ」の2種のオプションパッケージが用意される。
ラグジュラリー・パッケージは、本革シート、運転席パワーシート、シートヒーター、リア/パークアシスト、ラゲッジカバー、17インチアルミホイール、アクティブ・ベンディング・デュアルキセノンヘッドライトといった約60万円相当のオプションを20万円で提供する。
R-DESIGNパッケージは、T5 R-DESIGN同様の外装パーツやスポーツシャシーなど、総額約110万円相当のオプションを44万円で提供する。ただし、2.0eのR-DESIGNパッケージでは、ホイールが18インチでなく17インチになり、BLISやキーレスドライブは装備されない。
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R-DESIGN専用の内装パーツ。本革巻/アルミニウム・スポーツステアリングホイール(左)とV-Flex/スムースレザー コンビネーションシート |
■多彩なカスタマイズ・アイテムを用意
フェイスリフト後のC30は、多彩なカスタマイズ・プランが用意されているのもセールス・ポイント。同社はその選択肢の広さを「英国の運転免許所有者全員が、違う仕様のC30に乗れる」と表現している。
基本的なものでも、外装色は13色、内装は13種のT-Tecシートと9種の本革シートを用意している。外装ではオレンジ・フレーム・メタリック、ライムグラスグリーン・メタリック、内装ではエスプレッソ/ブロンド、オレンジ、グリーン、クランベリーといったビビッドな新色が加えられた。
これに、外装ではボディー下部にシルバーのパーツを加飾する「ボディー・スタイリング・キット」(16万5000円)、ボルボ初のホワイト・アルミホイールを用意。内装には、ボルボ独自の中に浮いているようなセンターコンソールパネル「フリー・フローティング・センタースタック」に、スウェーデンのハグストロームギターの「バースト」モデルをイメージしたデザインの「オイスターバースト・パネル」や、海図をイメージしたパターンが施された「ノーティカル・アルミパネル」を用意している。
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ホワイト・アルミホイール「Styx」(7.0J×17) | オイスターバースト・パネル | ノーティカル・アルミパネル |
(編集部:田中真一郎)
2010年 2月 8日