国交省、次世代合成燃料使用バスを東京都で実証運行
FTD燃料とHVO燃料を混合使用。7月1日より

FTD燃料とHVO燃料を混合使用するハイブリッド路線バス「日野ブルーリボンシティ ハイブリッド」

2010年7月1日運行開始



 国土交通省は、「次世代低公害車開発・実用化促進プロジェクト」の一環としてFTD燃料とHVO燃料を混合使用するハイブリッド路線バスの実証運行を7月1日より東京都で開始する。実証運行期間は6カ月を予定している。

 FTD(Fischer-Tropsch Diesel)燃料は、Fischer-Tropsch製法により合成した液体燃料を指し、天然ガス、バイオマス、石炭など多様な原料から合成することが可能で、性状は軽油に近く、軽油よりも燃焼時の排出ガス性能に優れ(粒子状物質などの排出が少ない)、着火性がよいなどの特性があると言う。また、HVO(Hydorotreated Vegetable Oil)燃料は、水素化バイオディーゼル燃料とも言い、植物油や動物油などを水素化処理することにより得られる液体燃料。

 今回の実証運行では、天然ガスを原料とするFTD燃料と植物油を原料とするHVOを混合して使い、ハイブリッド路線バス「日野ブルーリボンシティ ハイブリッド」を長期にわたって運行することで、排出ガス性能や部品への影響を調査する。

左がイメージ画、右が実車

 なお、次世代低公害車開発・実用化促進プロジェクトは、交通安全環境研究所を中核的研究機関として産学官の連携プロジェクトとして行われており、今回の実証運行には東京都、トヨタ自動車、日野自動車、昭和シェル石油が協力する。

 実証運行は東京都交通局の小滝橋自動車営業所管内で行い、運行情報は「都バス運行情報」(http://tobus.jp/)から確認することができる。

(編集部:谷川 潔)
2010年 6月 30日