シトロエン、次期WRCマシン「DS3 WRC」の詳細を公開

2010年9月30日発表



 仏シトロエンは9月30日、2011年のFIA世界ラリー選手権用マシン「DS3 WRC」の詳細を公開した。

 これまで使用してきたC4 WRCに替わるマシン。2011年のレギュレーションに合わせて、2009年の暮れから開発が始まった。シトロエン・レーシングのドライバーであるセバスチャン・ローブ、セバスチャン・オジエ、ダニ・ソルド各選手も開発に参加した。

 もっとも目を引くのはパワーユニット。直列4気筒DOHC16バルブ 1.6リッターターボは、マニエッティ・マレリの直噴システムを採用する。ボア×ストロークは82×75.5mmで、最高出力300HP/6000rpm、最大トルク350Nm/3250rpmを発生する。このユニットはすべてシトロエン・レーシングが設計と製造を担当した。

 トランスミッションは自動制御が禁止された2011年レギュレーションに合わせて、Sadevの6速シーケンシャルを採用。またレギュレーションでセンターデフが禁止されているため、前後にデフを組み込んでいる。

 ボディーストラクチャーは量産車のものを使用しているが、ドアはポリカーボネートウインドーを固定し、側面衝突時の衝撃を吸収するフォームが内部に注入されている。また、40m以上のスチールチューブで、コックピット内にロールケージを組んでいる。また量産車はリアサスペンションがトーションビームだが、DS3 WRCは前後にマクファーソンストラットを採用している。

 ボディーサイズは3948×1820mm(全長×全幅)、ホイールベースは2461mmで、トレッドは前後とも1618mm。車重は1200kg。ターマックでは18インチ、グラベルやスノーでは15インチホイールを履く。

(編集部:田中真一郎)
2010年 10月 1日