J.D. パワー、メーカー純正ナビの顧客満足度1位は日産
2010年日本ナビゲーションシステム顧客満足度調査

2010年10月5日発表



 J.D. パワー アジア・パシフィックは10月5日、「2010年日本ナビゲーションシステム顧客満足度調査」の結果を発表した。

 同調査は、自動車メーカー純正のカーナビ(標準装備、メーカーオプションナビおよび純正仕様の販売店装着オプションナビ)に関する顧客満足度を測定するもので、2008年4月から2010年3月に新車を購入した純正カーナビ利用者を対象に、2010年7月にインターネット調査を実施。4782人から回答を得ている。調査対象はトヨタ自動車、日産自動車、本田技研工業、マツダ、三菱自動車工業の5メーカーの純正カーナビ。

 調査項目は、「検索・案内機能」のほか、「音楽・映像機能」や「テレマティクスサービス」など、車載情報機器としてのカーナビの評価を幅広く測定した。

 テレマティクス非利用者の満足度は、「サービスサポート」(カーナビのカタログやメーカーWebサイト、または購入店舗から得られる各種情報の評価)、「ドライビングサポート」(目的地検索やルート案内、地図情報などカーナビの基本機能の評価)、「カーライフサポート」(音楽・映像再生機能、盗難や車両故障に対するサポート、PCや携帯電話との連携機能の評価)、「コスト」の4つのファクターで構成され、テレマティクス利用者はこれに「通信環境」が加わる。

 また、テレマティクスの利用/非利用にかかわらず「カーライフサポート」と「ドライビングサポート」を総合満足度にもっとも大きく寄与する主要ファクターとした。

「カーライフサポート」と「ドライビングサポート」を総合満足度に大きく寄与するファクターとした(出典:J.D.パワー)

 同社が独自に重み付けしたポイント算出法に従った顧客満足度ランキングでは、対象の5メーカー中、日産が第1位となった。獲得ポイントは1000ポイント満点で544ポイント。日産は「サービスサポート」「カーライフサポート」「コスト」「通信環境」でトップ評価を得た。

 2位はトヨタ(540ポイント)で、「ドライビングサポート」でトップ評価を得た。3位はホンダ(531ポイント)、4位マツダ(511ポイント)、5位三菱(505ポイント)と続いた。

メーカー別ランキングでは日産が1位に(出典:J.D.パワー)

約3割の人が携帯電話ナビを利用、テレマティクスの利用率は16%
 また、今回の調査結果では、純正カーナビ利用者の約3割が携帯電話のカーナビ機能を利用しており、そのうち20%はスマートフォンの利用者であることが明らかになった。一方の車載カーナビの通信を使ったサービスとして、テレマティクスの利用率は16%、認知率は59%と、過去数年でその水準は変わらず伸び悩んでいるとした。

 近年、携帯電話においても地図アプリケーションが標準装備され、カーナビ機能を利用できるようになってきている。特にスマートフォンでのナビ機能利用者は、その利用理由として「場所・時間を問わずいつでも検索できる」「最新地図データの提供頻度が多い」「各種施設など目的地検索データの豊富さ」「文字入力、数字入力などの行いやすさ」といった回答が、通常の携帯電話のカーナビ利用者より多く見られたと言う。

 同調査では、携帯電話ナビでは、情報検索のしやすさや検索データの豊富さ、使い勝手のよさが評価されており、「こうした点が車載ナビでも強化されれば、より使い勝手がよくなると考えられる」と指摘している。

(椿山和雄)
2010年 10月 5日