ランボルギーニ、「ムルシエラゴ」後継車はプッシュロッドサスペンションを装備 ジュネーブショーで発表 |
伊アウトモビリ・ランボルギーニは、フラッグシップモデル「ムルシエラゴ」の後継車を、3月1日に開幕する第81回ジュネーブ国際モーターショー(ジュネーブショー)で発表する。
このフラッグシップモデルは、新開発の6.5リッターV型12気筒エンジンとシングルクラッチの7速AT「ISRトランスミッション」を搭載することが、すでに発表されている。エンジンの最高出力は515kW(700HP)/8250rpm、最大トルクは690Nm/5500rpm。
今回は新たに、プッシュロッド式ダブルウィッシュボーンサスペンションが搭載されることが明らかにされた。同社はプッシュロッド式の採用は量産車ではじめとしている。
プッシュロッド式サスペンションは、ボディー内に置かれたスプリングとダンパーが、レバーやロッカーなどのリンク機構でタイヤとつながるシステム。モータースポーツ車両で採用されることが多く、同社も「F1にインスパイアされたものを高性能ロードカー用にチューンした」としている。
フラッグシップモデルの場合、スプリングとダンパーは、フロントはフロントウインドー下、リアはエンジン直後に、横向き(進行方向に対して直角)に置かれる。ホイールからの入力がプッシュロッドとリレーロッカーを介してスプリングとダンパーに伝わる。
ダブルウィッシュボーンとプッシュロッドを組み合わせることで、ホイールのマウントとダンパーが分けられているため、全速度域で反応のよいハンドリング特性が得られたとしている。また、スプリングとダンパーがシャシーに緊密に繋がっているため、精密で自然な反応が得られ、快適性を保持したままスプリング剛性を少し上げることができたともしている。
ダブルウィッシュボーンのアッパーアームとロワーアーム、ホイールマウント、リレーレバーを含むサスペンションシステム全体は、鍛造アルミでできており、軽量化に貢献する。フロントサスペンションには、コクピットのスイッチ操作でフロントを40mm上げることができる油圧リフトシステムを装備。“ノーズを擦る”心配を減らしている。
サスペンションに装備されるブレーキはカーボンセラミックコンポジットで、軽量化に貢献する。フロントは400mm径のディスクに6ピストンキャリパー、リアは380mm径のディスクに4ピストンキャリパーを装備。パーキングブレーキは電気式となる。ホイールはフロントが19インチで255/35サイズ、リアは20インチで335/30サイズ。
(編集部:田中真一郎)
2011年 1月 25日