BMWグループとPSAプジョー・シトロエンが合弁会社を設立 バッテリー・パック、電気モーターなどハイブリッド技術提携を強化 |
2011年2月4日発表(現地時間)
独BMWグループと仏PSAプジョー・シトロエンは2月4日(現地時間)、合弁会社を設立する合意を結んだ。新会社の社名は「BMWプジョー・シトロエン・エレクトリフィケーション」となり、出資比率は双方50%ずつとなる。
今回の合意は2月1日にフィリップ・ヴァランPSAプジョー・シトロエン会長とBMW AG取締役会会長のノルベルト・ライトホーファー氏との間で取り交わされたもので、両社は2010年10月に、既存の提携対象分野をハイブリッド・システムへ拡大する覚書(MoU:Memorandum of Understanding)を結んでいる。
新しい合併会社となるBMWプジョー・シトロエン・エレクトリフィケーションは、バッテリー・パック、電気モーター、ジェネレーター、パワー・エレクトロニクス、充電器などのハイブリッド部品の開発や生産を行うとともに、ハイブリッド・システムのソフトウェア開発も手がけ、研究開発、生産、部品調達の共同化により、両社は大きなスケール・メリットの実現を目指す。
今回の提携拡大の最大の目的は、両社の自動車ラインアップへの電気駆動システム導入促進に必要な標準ハイブリッド部品の開発であるとし、欧州版オープン・プラット・フォームを構築することで、ハイブリッド化分野における欧州業界の構造化を支援する狙いがある。
この新合弁会社では、開発案件のアウトソーシングにより、サプライヤーの統合を図るほか、親会社2社以外へのハイブリッド部品の販売も視野に入れている。
新会社の経営陣および従業員はBMWおよびPSAプジョー・シトロエン両社の人員が移籍するほか、外部からも採用。主要管理職ポストは両社平等に分け合い、最高経営責任者には現BMWグループ購買戦略担当のヴォルフガング・グリッヒ氏、社長には現在PSAプジョー・シトロエン顧客満足および品質計画担当ディレクターを務めるジャン・ルフルール氏が就任の予定である。
操業開始は、独禁当局の承認を経て2011年第2四半期の見込み。開発および生産したハイブリッド部品がBMW、PSAプジョー・シトロエンの車両に搭載されるのは、2014年以降となる。
ライトホーファーBMW AG取締役会会長は「この合弁会社設立によって、両社は自動車の電化の分野で大きなスケール・メリットを実現することができます。また、持続可能なモビリティ実現へ向けた大きな一歩となります」と述べ、フィリップ・ヴァランPSAプジョー・シトロエン会長は「PSAプジョー・シトロエンは、この合弁会社の運営を通じて持てるノウハウをさらに発展、拡大し、ハイブリッドによる自動車革新をリードする欧州企業を作り上げます」と述べている。
(編集部:谷川 潔)
2011年 2月 4日