日産とNISMO、2011年度のモータースポーツ活動概要を発表
ルマン24時間レース向けのレース専用エンジンを供給

今年はSUPER GTシリーズGT500クラスでのチャンピオン奪還を活動の柱とする(写真は2010年仕様のMOTUL AUTECH GT-R)

2011年2月14日発表



 日産自動車とNISMO(ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル)は2月14日、2011年度のモータースポーツ活動概要を発表した。

 今年の両社のモータースポーツ活動は、2008年以来となるSUPER GTシリーズGT500クラスでのチャンピオン奪還を柱とし、FIA GT1世界選手権への技術支援、若手ドライバー育成を目的にFCJ(フォーミュラーチャレンジ・ジャパン)への協賛などを行っていく。

 また、NISMOは2011年のACO LMP2規則に準拠したレース専用エンジン「NISSAN VK45DE」を開発し、ILM(Intercontinental Le Mans Cup)、ルマン24時間レース、LMS(Le Mans Series)に参戦するカスタマーチームにエンジンを供給することを決定。チームとしてではないものの、間接的にルマン24時間レースに復帰することとなった。

 そのほかNISMOは、FIA GT3仕様の「NISSAN GT-R」(R35)を現在開発中で、今年度に欧州と日本のレースにスポット参戦し、2012年からカスタマーチームに供給する予定との発表を行っている。

総監督は引き続き柿元邦彦氏が務める

SUPER GT
 SUPER GTシリーズGT500クラスへは、引き続きNISSAN GT-R(R35)で参戦。今年は搭載するVRH34Aエンジンを改良し、より最適なトルク特性と出力向上を図ったほか、ダウンフォース向上を目的にボディー細部のデザインを変更。

 また、チームとしてはNISMO、TEAM IMPUL、KONDO RACINGに加え、新たにMOLAが参戦することとなり、これまでの3台体制から4台体制になる。


カーNo.エントラント監督ドライバー車両名タイヤメーカー
23NISMO鈴木 豊本山 哲/ブノワ・トレルイエMOTUL AUTECH GT-Rブリヂストン
12TEAM IMPUL星野一義松田次生/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラカルソニックIMPUL GT-Rブリヂストン
24KONDO RACING近藤真彦安田裕信/ビヨン・ビルドハイムTBAヨコハマ
46MOLA大駅俊臣柳田真孝/ロニー・クインタレッリS-Road MOLA GT-Rミシュラン
NISMOの鈴木豊監督NISMO 本山哲選手NISMO ブノワ・トレルイエ選手
TEAM IMPULの星野一義監督TEAM IMPUL 松田次生選手TEAM IMPUL ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手
KONDO RACINGの近藤真彦監督KONDO RACING 安田裕信選手KONDO RACING ビヨン・ビルドハイム選手
MOLAの大駅俊臣監督MOLA 柳田真孝選手MOLA ロニー・クインタレッリ選手

SUMO POWER GTチーム(写真は2010年FIA GT1世界選手権最終戦)

FIA GT1世界選手権
 FIA GT1世界選手権では、昨年に続きプライベートチームに4台のNISSAN GT-R(R35)を供給。昨年と比べ、車両に大幅な変更はないとしているが、フロントバンパーの改良により空力性能の向上と、車両の軽量化により戦闘力の向上が図られている。

 昨年1勝したSUMO POWER GTチームは、エンリケ・ベルノルディ選手/リカルド・ゾンタ選手で引き続き参戦するほか、新たにJRM(JR MOTORSPORTS)がミハエル・クルム選手/ルーカス・ルアー選手のタッグで挑むこととなった。

(編集部:小林 隆)
2011年 2月 14日