ボルボ、野生動物との衝突回避システムを開発中

2011年6月10日発表



 ボルボは6月10日、野生動物との衝突を回避する技術を開発していることを発表した。

 同社は、人間を検知して事故を防ぐ「ヒューマン・セーフティー」を2010年に「S60」に搭載しているが、野生動物との衝突回避システムは、ヒューマン・セーフティーを進化させたもの。

 このシステムは、レーダーと赤外線カメラで道路状況をモニターし、動物を検知するとドライバーに警告音で危険を知らせる。もしドライバーが回避行動をとらなかった場合は、自動的にフルブレーキがかかる。野生動物との衝突事故が、夜明けや夕暮れ時、暗い冬の時期に起こることが多いため、暗闇でも機能するようになっており、さらに、標準的な郊外の高速道路で機能することを目指していると言う。2~3年以内に市販できるとしている。

 野生動物を検知するため、開発チームは夜のサファリパークで、さまざまな動物の行動パターンをデジタル映像に記録したと言う。

 野生動物との衝突事故はスウェーデンだけで毎年4万件以上報告されており、特に体重が200~800kgに及ぶムース(ヘラジカ)との衝突は重大な死傷事故につながるリスクが高いと言う。またアメリカでも野生動物との事故が増える状況にあると言う。

(編集部:田中真一郎)
2011年 6月 14日