BMW、V8 4.4リッター+ターボユニット採用の新型「M5」
最高出力10%、最大トルク30%向上、燃費性能も30%以上改善

新型「M5」

2011年7月25日受注開始
1495万円



 ビー・エム・ダブリューは7月25日、同社のハイ・パフォーマンス・モデルを手がけるM GmbHが開発した新型「M5」の受注を開始した。価格は1495万円で、納車は2012年1月以降を予定する。

 新型M5は、先代で搭載していたV型10気筒DOHC 5リッター自然吸気エンジンから、V型8気筒DOHC 4.4リッターターボエンジンに変更。これによってV10エンジンで発生していた373kW(507PS)/520Nm(53.0kgm)から412kW(560PS)/5750-7000rpm、680Nm/1500-5750rpmとなり、最高出力が約10%、最大トルクが約30%向上した。

 その一方で、トランスミッションは先代で採用していたシングルクラッチの「7速SMG」から、専用に開発されたデュアルクラッチトランスミッション「7速M DCT(ダブル・クラッチ・トランスミッション/ドライブロジック付き)」に変更されるとともに、アイドリングストップ機構「エンジン・オート・スタート/ストップ」の搭載などにより、燃費性能とCO2排出量を30%以上削減できたと言う。

 この7速M DCTは、ATのように扱えるドライブ・モードと、マニュアル感覚でシフトチェンジを行えるシーケンシャル・モードを備えるほか、シフト・パドルによる操作も可能とした。さらにストップ&ゴーの多い渋滞時などに効果を発揮する「ロー・スピード・アシスタント」機能を新たに搭載。これにより、アクセル・ペダルを1回軽く踏むだけで最低速度での前進が可能となり、快適性も向上させたとしている。

 また、最高出力/最大トルクの増大に伴い、最大限のトラクションを確保するべく多板クラッチを使った電子制御式リミテッド・スリップ・ディファレンシャル「アクティブMディファレンシャル」を採用。アクティブMディファレンシャルで使われるコントロール・ユニットは、システムに関するデータとDSC(ダイナミック・スタビリティ・コントロール)に供給されるデータ以外に、アクセル・ペダル位置、ホイール回転数、車体のヨー・レートなどを監視し、片輪のトラクションを失いそうな状態を素早く特定し、ホイール・スピンを防止すると言う。

 エクステリアでは、エンジンおよびブレーキ用の大型エア・インテーク付きのフロント・エプロン、トレッドの広さを強調するホィール・アーチ、Mサイド・グリルと一体型したターン・インジケーター・バー、リアディフューザー、ガーニー・スタイルのリア・スポイラー、ダブル・スポーク・デザインの19インチMライト・アルミホイール(フロント:9.0J×19+265/40 ZR19ランフラット・タイヤ/リア:10.0J×19+295/35 ZR19ランフラット・タイヤ)を装着。

 インテリアでは、Mモデル専用メーター・パネル、新設計のレザー・カバー・センター・コンソール、Mマルチファンクション・シート、アルミ製インテリア・トリム・ストリップ、BMW Individualアンソラジット・ルーフ・ライニングなどを装備し、ラグジュアリー性を一層高めている。

 そのほか、M専用フル・カラー・ヘッド・アップ・ディスプレイ、バイ・キセノン・ヘッドライト(LEDスモール・ライト・リング付き)、HDDカーナビ、10.2インチ ワイド・コントロール・ディスプレイ、TVチューナー(地上デジタル放送対応、ワンセグ/12セグ自動切替)、リア・ビュー・カメラ(サラウンド・ビュー機能付き)、パーク・ディスタンス・コントロールなどを標準装備する。

(編集部:小林 隆)
2011年 7月 25日