サッカー日本代表のオフィシャルサポーターは8月5日、アウディ ジャパン本社（世田谷区尾山台）を訪れるとともに、代表戦の応援で使うジャイアントジャージを本社ビルに掲げた。

　アウディ ジャパンは、5月に日本サッカー協会とサポーティングカンパニー契約を結んた。サポーティングカンパニーとは、それぞれの企業が本業を通じて日本代表チームをサポートするというもので、具体的にはアウディ ジャパンは代表チームに「A8」「Q7」を貸与するといったサポートを行っている。

　当日は、サポーターの松下敬一氏らがアウディ本社を訪れ、アウディ ジャパン代表取締役の大喜多寛氏らとサッカーについて会談をした。

アウディ ジャパン代表取締役 大喜多寛氏	サッカー日本代表のオフィシャルサポーター 松下敬一氏	サッカーについての会談が行われた

　会談で、大喜多氏は「サッカーは小さな子どもからお年寄りまで、本当に1つになれるスポーツ。アウディはドイツの会社であるけれど、日本代表のために何かしたかった」「なでしこジャパンが女子ワールドカップで優勝したわけだが、先日ドイツ人と話をしていたとき、『本当によかったね』と言ってくれた。ドイツは日本に負けたのにそういってくれたのは嬉しかった」と述べると、松下氏は「（今回の優勝は）彼女たちの力だけではなく、必然と偶然によってあそこまで勝ち進んだのではないか。彼女たちを信じていなかった自分たちに、ちょっと恥ずかしさを感じている。あそこまで頑張ってくれると思わなかった」との所見を述べた。

　また、大喜多氏が「われわれがサッカー日本代表のサポーティングカンパニーになって、すぐになでしこジャパンが優勝してくれたことは本当に嬉しい。うちの会社は色々な意味で今ついている。ぜひワールドカップに一緒に行きましょう」と述べると、松下氏は「こうしてサポーティングカンパニーになっていただいて、僕らも嬉しい。企業とサポーターという関係であるけれど、一緒に何かしていきたい」と返答していた。

ジャイアントジャージにメッセージを書き入れる大喜多氏

アウディ ジャパンの社員とサポーター

　そしてジャイアントジャージを本社ビルに掲げる前に、大喜多氏やアウディ ジャパンの社員らも応援メッセージを書き込んだ。

　ジャイアントジャージのサイズは28×28m（縦×横）で、重量は60kgに及ぶ。それだけ巨大なものだが、メッセージを書いた人の数は4万～6万人に達するため、ほかの人が書き込んだ上に書かなければならないほどにびっしり埋まっていた。また、3月に起きた東日本大震災の被災者に向けたメッセージ「すべての力をひとつに。」が胸元に書かれていた。

　余談ではあるが、このジャイアントジャージの価格は「A4くらい」（松下氏）なのだそうだ。

アウディ ジャパンの社員もメッセージを書き込んだ
書き入れる場所がないほどびっしりメッセージが埋まっている

　ジャイアントジャージを本社ビルに掲げる際は、作業する人数が少なかったこともあり20分ほど必要だったが、無事に広げることができた。ちなみに「スタジアムで広げる時間は約10秒、たたむのは約5秒」（松下氏）。たたむ方が速いのは、スタジアムの傾斜を利用するためだ。

　なお、サッカー日本代表は8月10日に北海道 札幌ドームで行われる「キリンチャレンジカップ2011」で韓国代表と対戦する。この試合で、アウディ関係者の思いも加わったジャイアントジャージが掲げられることになりそうだ。

サイズが大きいだけに、広げるのも一苦労。ジャイアントジャージを慎重に降ろしていく

徐々に見えてきたジャイアントジャージ
実は建物の高さよりも大きかったジャイアントジャージ	下から見上げてもかなり大きいのが分かる	「すべての力をひとつに。」のメッセージに被災者への思いが込められる