独ダイムラー、メルセデス・ベンツ「Bクラス」新型を発表
直噴ターボとデュアルクラッチATを搭載

2011年8月25日(現地時間)発表



 独ダイムラーは8月25日(現地時間)、新型メルセデス・ベンツ「Bクラス」の詳細を発表した。フランクフルトモーターショーで発表され、欧州では11月に発売される。

 同社が「コンパクトスポーツツアラー」と称するカテゴリーの車両で、初代は2005年に登場した。先代同様に2ボックス・ハッチバックのボディー前部に直列4気筒エンジンを横置きしたFF車で、スタイリングも先代のコンセプトをキープ。しかしサイド上部にはヘッドライトから後ドアなかばまでのびるプレスラインと、下部に前輪後部からテールランプ近くまで跳ね上がるプレスラインを入れるなどにより、より躍動感のあるルックスにアレンジされた。Cd値は0.26で、Eクラスクーペの0.24に次ぐと言う。

 ボディーサイズは4359×1786×1557mm(全長×全幅×全高)。先代より80mm長くなった一方で、50mm低くなった。またシートポジションは86mm下げられつつ、よりアップライトな着座姿勢をとるよう改められた。

 イージー・バリオ・プラスと呼ぶシートアレンジ機構により、ラゲッジルーム容量は488Lから666Lまで拡大する。

 インテリアは「クローム」「スポーツ」「エクスクルーシブ」「ナイト」の4つの装備パッケージが用意され、オプションでARTICO人工皮革も選べる。ダッシュボード中央には、十字型のフィンを持つ3つの大きな丸型のエアコン吹き出し口を配したのが目立つ。インフォテインメントシステムのディスプレイは5.8インチと7インチが用意され、インターネット接続機能を持つものなど、2種類のシステムから選べる。また、ダイヤルによるインフォテインメントシステムのコントロールも備える。

 エンジンはガソリンが新開発の直列4気筒1.6リッター直噴ターボ。「B 180」に最高出力90kW(122HP)、最大トルク200Nm/1250rpm、「B 200」に115kW(156HP)、250Nm/1250rpmのエンジンが搭載される。このほか2種のディーゼルエンジンも用意されるほか、全車にアイドリングストップ機構が搭載される。

 トランスミッションは新開発の6速MTと、7速デュアルクラッチAT「7G-DCT」が搭載される。

 リアサスペンションは、先代のスフェリカルパラボリックスプリングアクスルと呼ばれるリジッドアクスルから、4リンクに改められた。オプションのスポーツパッケージを選択すると、20mm重心を下げ、セレクティブダンピング機構付きのスポーツダンパーが付いたスポーツサスペンションが装着される。

 レーダーベースの衝突警告システムとブレーキアシストや、ドライバーの疲労を警告するアテンションアシストを標準装備するほか、アダプティブヘッドランプアシスト、レーンキーピングアシスト、ブラインドスポットアシスト、スピードリミットアシスト(速度制限標識の認識機能)、パーキングアシスト、リアビューカメラ、車間維持機能付きクルーズコントロールのディストロニックプラス、事故になりそうなときに乗員の被害を軽減するプレセーフなど、このセグメント初の安全装備も多数搭載されている。

(編集部:田中真一郎)
2011年 8月 26日