J.D.パワー、日本でもっとも魅力的なモデルはトヨタ「アルファード」 2011年日本自動車商品魅力度調査より |
J.D.パワー アジア・パシフィックは9月29日、「2011年日本自動車商品魅力度(APEAL)調査」の結果を発表した。
同社は、2001年から日本の軽自動車の商品魅力度を測る調査を行っているが、今年は調査規模を拡大し、登録車も含めて包括的な日本自動車商品魅力度調査を実施した。
今回の調査では、2010年8月から2011年3月の間に自動車を新車で購入したユーザーを対象に、自動車の性能やデザインなどの商品魅力度に関する評価を聞いた。2011年5月に郵送調査を実施し、8780人から回答を得た。調査対象の車両は全14ブランド、90モデルで、有効サンプル数が100サンプル以上のモデルをランキング対象としている。
自動車の特性を「外装」「内装」「収納とスペース」「オーディオ/エンターテインメント/ナビゲーションシステム」「シート」「空調」「運転性能」「エンジン/トランスミッション」「視認性と運転安全性」「燃費」の10カテゴリーに分類し、合計95項目について実際に所有しているモデルの評価を聞いた。セグメントは軽自動車、コンパクト、ミッドサイズ、ミニバンの4種類。平均APEALスコアは688ポイントとなっている。
その結果、軽自動車ではスズキ「ラパン」(APEALスコア:705)、コンパクトでは日産「ジューク」(同716)、ミッドサイズではフォルクスワーゲン「ゴルフ/ゴルフヴァリアント」(同749)、ミニバンではトヨタ「アルファード」(同757)が1位を獲得。
アルファードは、「内装」「オーディオ/エンターテインメント/ナビゲーションシステム」「シート」「空調」のカテゴリーでランキング対象の全41モデル中もっとも高い評価を得ており、総合APEALスコアでトップに輝いている。
また、ミッドサイズセグメントでトップになったゴルフ/ゴルフヴァリアントは「エンジン/トランスミッション」のカテゴリーで、コンパクトセグメントでトップになったジュークは「外装」カテゴリーで高評価を得た。軽自動車セグメントのラパンは「外装」「内装」「燃費」カテゴリーでセグメント平均を50ポイント以上上回った。
今回の調査から、同社は自動車の商品魅力は「外装」がもっとも大きな要因になったと言う。他方、現在メーカー各社からさまざまな低燃費車が市場に投入されているが、「総合的な車の魅力度に対する『燃費』の影響度はもっとも高いコンパクトセグメントでも8%と、『外装』の1/3であることが分かった」と、その影響度は低いとしている。
しかし全体で7割、コンパクトセグメントのユーザーでは8割が、モデル選定時に燃費を「重視した」あるいは「大変重視した」と回答していることから、「低燃費は新車購入時に検討モデルとして俎上に上がるための必須の要件であるが、ユーザーの商品満足度を上げるためには、魅力的なスタイリングや外観など『燃費』に加えて訴求できる商品特性が重要になる」と、結論付けている。
(編集部:小林 隆)
2011年 9月 30日