独ポルシェ、新型「ボクスター」「ボクスターS」を公開
ボクスターには新型2.7リッターエンジンを搭載

新型「ボクスター」(右)と「ボクスターS」

2012年1月12日(現地時間)発表



ボクスターは新型の水平対向6気筒 2.7リッターエンジンにダウンサイジングしながら、最高出力は10PSアップの195kW(265PS)となった

 独ポルシェは1月12日(現地時間)、新型「ボクスター」「ボクスターS」を公開した。いずれのモデルもデュアルクラッチAT「7速PDK(ポルシェ・ドッペルクップルング)」仕様と6速MT仕様を用意する。日本への導入時期は明らかになっていない。

 新型ボクスターは、より短いオーバーハング、大きく前方に移動したフロントウインドー、よりワイドなシルエットを特徴とするとともに、電動ソフトトップのデザインを一新し、ソフトトップのコンパートメントリッドを廃した。

 従来モデルからの変更点として、軽量化、ホイールベースとトレッドの拡大、ホイールの大径化、新しい電動パワーステアリングの採用などを挙げており、同モデルでここまで包括的にモデルチェンジを行ったのは初としている。

 ボディーサイズは4374×1801×1282mm(全長×全幅×全高)、ホイールベース2475mm。新型ボクスターのエンジンは従来の水平対向6気筒 2.9リッターから、ボクスターSに搭載される水平対向6気筒 3.4リッターをベースにした2.7リッターエンジンにダウンサイジングした。総排気量が小さくなったにも関わらず、最高出力は10PSアップの195kW(265PS)を、最大トルクは280Nmを発生する。0-100km/h加速は5.7秒(PDK仕様。6速MTは5.8秒)。

 また、ボクスターSの搭載エンジンは従来どおりだが、最高出力は5PSアップの195kW(315PS)を、最大トルクは360Nmを発生する。0-100km/h加速は5.0秒(PDK仕様。6速MTは5.1秒)。

 いずれのエンジンもDFI(ダイレクト・フューエンジェクション)を採用するほか、パワートレーンの作動効率を高めて燃料消費を抑制するサーマル・マネージメントシステム、アイドリングストップ機構などを採用。さらに、PDK仕様車では特定の条件を満たすとエンジンとトランスミッションの接続を遮断し、エンジンブレーキがかからない“コースティング”状態にすることで燃料消費を抑える機能を備えており、これらにより燃料消費量はボクスターが7.7L/100km、ボクスターSが8.0L/100km(いずれもPDK仕様)としている。

 そのほか、ボクスター向けとして初めてとなる、トランスミッションマウントの固さと減衰特性を路面状況に応じて変化させるシステム「ダイナミックトランスミッションマウント」を備えた「スポーツクロノパッケージ」と、エンジントルクを左右のリアホイールに可変配分する機械式LSDを備えた「PTV(ポルシェ・トルク・ベクトリング)」を、オプションに設定している。

ボクスターSは従来モデルと変わらず水平対向6気筒 3.4リッターエンジンを搭載するが、出力は5PSアップの195kW(315PS)を発生

(編集部:小林 隆)
2012年 1月 12日