日産とNISMO、2012年のSUPER GTに投入する「NISSAN GT-R(R35)」を公開
40PSアップして600PS近くに

SUPER GT GT500クラスに参戦するドライバー&監督

2012年2月26日開催



 日産自動車とNISMO(ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル)は2月26日、日産グローバル本社ギャラリーで2012年の国内モータースポーツ活動計画発表会を一般向けに開催した。2012年のモータースポーツ活動計画については、2月24日に発表済みで、この発表会は一般のモータースポーツファン向けの発表会という位置づけになる。

 この発表会で、2012年SUPER GT GT500クラスに投入する「NISSAN GT-R(R35)」を展示。空力面など最終形状ではないものの、一般初公開された。

 発表会の冒頭、NISMO取締役社長 宮谷正一氏が挨拶。日産チームは昨年GT500クラスでチャンピオンを獲得したほか、8戦5勝という好成績を残したことから、大きなチーム体制の変更はないと言い、NISMOチームにブノワ・トレルイエ選手に代わり、ミハエル・クルム選手が加わったと紹介した。

 チーム体制の詳細や、2012年シーズンにGT500クラスで使用するNISSAN GT-R(R35)については、柿元邦彦総監督から紹介が行われた。柿元総監督は、「空力面などは最終仕様ではない。開幕直前のテストで最終仕様となるだろう」と言い、その理由としてライバルチームとの開発競争があると語っていた。

宮谷正一 NISMO社長柿元邦彦総監督

 エンジン面に関しては、リストリクター径がレギュレーションで拡大されたことから40PSほどパワーアップし、600PSに迫るものになっていると言う。また、右前輪後部に配置した排気管のデザイン意図については、パワーよりも空力を重視した結果と語っていた。

アンベールされる2012年仕様のGT-R
約600PSの最高出力を持つNISSAN GT-R(R35)
空力面を重視して排気管を右前輪後方に配置。細部のデザインは、最終仕様ではない

 柿本総監督は、2012年のGT500クラスに参戦する、MOLAチーム(大駅俊臣監督、柳田真孝選手/ロニー・クインタレッリ選手)、NISMOチーム(鈴木豊監督、本山哲選手/ミハエル・クルム選手)、 TEAM IMPUL(星野一義監督、松田次生選手/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手)、KONDO RACINGチーム(近藤真彦監督、安田裕信選手/ビヨン・ビルドハイム選手)を紹介し、万全の体制を築けたことから、「例年以上に心配のない年」と2連覇を誓っていた。

2連覇を狙うMOLAチーム。左から柳田真孝選手、大駅俊臣監督、ロニー・クインタレッリ選手新たにミハエル・クルム選手が加入したNISMOチーム。左から本山哲選手、鈴木豊監督、ミハエル・クルム選手
TEAM IMPUL。左から松田次生選手、星野一義監督、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手KONDO RACINGチーム。左から安田裕信選手、近藤真彦監督、ビヨン・ビルドハイム選手

 体制紹介のあとは、監督トークショーや、ドライバートークショーを開催。会場は楽しげな雰囲気に包まれていた。なお、日産グローバル本社ギャラリーでは、SUPER GT全戦のパブリックビューイングを行う。開幕戦は3月31日、4月1日開催の岡山国際サーキットとなる。

監督トークショードライバートークショーパブリックビューイングの告知

(編集部:谷川 潔)
2012年 2月 27日