NEXCO東日本、東北地方の高速無料化措置を3月31日で終了
避難者支援は一部見直すほか、「ドラ割 東北復興観光支援パス」を設定

2012年3月22日発表



 NEXCO東日本(東日本高速道路)は3月22日、定例会見を開催。2012年2月の料金収入、SA(サービスエリア)/PA(パーキングエリア)の売り上げについて発表したほか、東北地方の高速無料化措置の終了についての発表を行った。

 2月の日平均通行台数は対前年103.8%の272万6000台。料金収入は対前年比92.8%の368億4900万円となる。通行台数は対前年を上まわりながら、料金収入が下回るという状況は地方部上限1000円の料金導入以降続いているもので、現在も東北地方の高速無料化措置が続いているためでもある。

 一方、SA/PAの売上高は、対前年比103.2%の90億7400万円。飲食・商品販売は1.4%の減少となっているものの、ガソリンスタンド関係の売り上げが17.1%の増加となっている。この原因として、飲食・商品販売の減少は記録的な豪雪による通行止めの影響にあり、ガソリンスタンド関係の売り上げの増加は油種単価の上昇と、被災地を往復する大型自動車にあると言う。

東北地方の高速無料化措置を3月31日で終了
 2011年12月1日0時から始まった東北地方の高速道路無料化措置は、当初の予定どおり3月31日24時で終了する。この無料化措置は、被災地支援、観光振興、避難者支援の3つの観点から行われているが、被災地支援、観光振興については終了。避難者支援は、原発事故による避難者の支援として見直しを行った上で、4月1日0時~9月30日24時まで実施。原発周辺の対象IC(インターチェンジ)を入口または出口とする走行に限って無料となる。

 とくに気をつけなければならないのが、被災地支援・観光振興による無料化措置。3月31日の土曜日で終了するため、日曜日となる4月1日0時以降にICに流入した車両は無料化措置の適用外となる。これら無料化措置は政府予算により行われており、延長の議論はあったものの、厳しい財政状況もあり終了となった。

 そのため、NEXCO東日本は4月7日~10月28日までの土日祝日の連続する2日間利用可能な「東北復興観光支援キャンペーン ドラ割 東北復興観光支援パス」を新たに販売する。このパスには東北周遊プランと首都圏発着プランの2種類があり、東北6県の高速道路が最大2日間乗り放題になる。東北6県の高速道路内で利用する東北周遊プランが普通車3500円、軽自動車など2800円。東北自動車道 川口JCT(ジャンクション)、浦和IC、常磐自動車道三郷ICなどを発着エリアとし、東北6県の高速道路を周遊する首都圏発着プランが普通車7500円、軽自動車など6000円。ゴールデンウィーク期間(4月28日~30日、5月3日~6日)、お盆期間(8月11日~12日)は利用できないものの、旅行日程によっては東北を巡る際に安価にすますことができる。

ドラ割 東北復興観光支援パス実施日東北周遊プラン首都圏発着プラン

 申し込み受付は3月27日から、NEXCO東日本の「ドラぷら」(http://www.driveplaza.com/)または、「ドラぶらモバイル」(http://m.driveplaza.com/travel/)から申し込める。

 そのほか、4月8日15時に開通する 常磐自動車道 南相馬IC~相馬IC間については、9月30日24時まで高速料金を無料とすることが発表された。

(編集部:谷川 潔)
2012年 3月 22日