日産、インフィニティの高級EV「LEコンセプト」 ワイヤレス充電やインテル共同開発のインフォテインメントを搭載 |
日産自動車は4月4日(現地時間)に開幕したニューヨーク国際自動車ショーで、インフィニティブランドの電気自動車(EV)「インフィニティ LEコンセプト」を発表した。2年以内に量産モデルを発売するとしている。
インフィニティ「G」(スカイライン)とほぼ同じ全長の、ファストバック風フォルムを持つ4ドアセダンに、電動パワートレーンを搭載。バッテリーは24kWhのリチウムイオンをパッセンジャールームの床下に積む。
モーターの最大トルクは240lbftで、都市部での発進・停止や高速道路での合流や車線変更での静粛でスムースな加速を目指したとしている。
CHAdeMO準拠の充電プラグのほか、ワイヤレス充電システムを搭載する。ワイヤレス充電システムは、駐車場の床に埋め込んだ充電コイルと、LEコンセプトのリア床下のワイヤレス充電器の間で、ケーブルなど接続することなく非接触充電を行う。コイルと充電器は厳密に位置合わせをする必要はないが、位置決めのためにアラウンドビューモニターとe-ステアリングを組み合わせたインテリジェントパークアシスト機能を備える。
シートとドアトリムには日本の着物の「襟足」からインスパイアされたデザインが採用されている。内外装には青いLEDのイルミネーションが施され、ドアハンドルとホイールはインフィニティEVブルーと呼ばれる青で塗装される。さらにリアディフューザー下には、ワイヤレス充電器の位置を示す照明が備わる。
また、インテルのAtomプロセッサとデュアルディスプレイを採用したインフォテインメントシステムを搭載。日産自動車のアンディ・パーマー副社長はこのインフォテインメントシステムのコンセプトを「スマート・ホスピタリティー」と呼んでおり「適切な場所でタイムリーにドライブ関連情報を提供する」としている。
日産自動車とインテルは車載システムについて共同で研究を進めており、これによって、車に搭載されているカメラやセンサーと車載ネットワークによって、駐車場で他の車に衝突された時などにスマートフォンで車の所有者に通知したり、近距離無線通信(NFC)やバーコードで車とスマートフォンを関連付け、安全性の高いバーチャル・キーとして利用することなどが可能になるとしている。
(編集部:田中真一郎)
2012年 4月 6日