高速道路各社、関越道における高速ツアーバス事故を踏まえた対応について
約5100個所の不連続防護柵について、現行基準への適合工事を加速

2012年5月23日発表



 NEXCO東日本(東日本高速道路)、NEXCO中日本(中日本高速道路)、NEXCO西日本(西日本高速道路)の3社は5月23日、関越自動車道で発生した高速ツアーバス事故を踏まえた対応について発表した。

 関越道での高速ツアーバス事故は4月29日に発生。7名が死亡する大事故となった。高速道路各社は、「道路構造と被害の大きさとの因果関係は不明確な状況」としているものの、国土交通省からの安全性をより一層高めるための対策工事の実施要請も踏まえ、コンクリート壁(壁高欄)とガードレールの前面が不連続な防護柵について、現行基準に適合させる等の交通安全対策を実施する。

不連続防護柵の例
関越道衝突事故地点の防護策(左)と、現行基準の防護策(右)

 これまで、不連続防護柵の対策は、老朽化更新や改良工事等の際に、現行基準に適合させる工事を実施していた。今後は、NEXCO 3社で約5100個所ある不連続個所のうち、規制速度や大型車交通量等を勘案した優先区間を重点的に、現行基準へ適合させるガードレールの取換え工事を、順次、実施していく。

ガードレールの前面が不連続となっている個所数の各社内訳

NEXCO東日本NEXCO中日本NEXCO西日本3社合計
約2400個所約1000個所約1700個所約5100個所

 この工事に加え、車線逸脱時に振動で警告する交通事故未然防止対策を順次実施していくほか、居眠り運転の危険性の告知など運転交通安全啓発活動を強化していく。

(編集部:谷川 潔)
2012年 5月 23日