レクサス（トヨタ自動車）は10月11日、フラッグシップセダン「LS」をマイナーチェンジして発売した。価格は830万円～1550万円。

　今回のマイナーチェンジでは、「スピンドルグリル」を筆頭とする次世代レクサスデザインを導入するとともに、スポーティグレード“F SPORT”を新たに追加。また、ボディー剛性の向上、衝突回避支援型プリクラッシュセーフティシステムなど最先端の安全装備が与えられた。

　“F SPORT”では、専用の内外装デザインが与えられるほか、専用チューニングを施したトランスミッション、サスペンションや、ブレンボ製高性能ブレーキ、19インチ鍛造アルミホイールなどを装備。さらにLS 600h“F SPORT”にはアクティブスタビライザーを、LS460“F SPORT”にはトルセンLSDを採用した。

LS600h“F SPORT”（マーキュリーグレーマイカ）	LS460“F SPORT”（ブラック）
LS460“F SPORT”（インテリアカラー：ブラック＆ホワイトグレー）	“F SPORT”専用鍛造アルミホイール（タイヤサイズ：245/45 R19）

LEDアナログクロック（GPS時刻補正機能付）

■スピンドルグリルを採用
　エクステリアでは、フロントまわりにスピンドルグリルを採用するとともに、リアまわりもスピンドル形状とし、個性を備えたスタイリングとした。また、シームレスに発光するアローヘッド形状のクリアランスランプ、L字型テールランプといった次世代レクサス共通のデザインテーマを採用したほか、世界最小径のLEDフォグランプをはじめ、外装の灯火類すべてにLEDを採用。

　インテリアでは、インストルメントパネルを一新して水平基調にするとともに、操作系の配置が見直された。

　具体的には、運転席周辺をディスプレイゾーンとオペレーションゾーンを分離した構成とし、12.3インチワイドディスプレイやリモートタッチを採用。また、匠の手技によって薄い板材を重ね合わせ、独自の模様を表現した縞杢（しまもく）ステアリングを新設定。さらに本アルミのアナログクロック（GPS補正機能付）を新たに装備。

　このインテリアでは、快適性を高めるため、乗降時、エンジン始動および停止時など、状況に応じてすべてのイルミネーションの点灯・消灯タイミング、明るさ、動きをコントロールする「アドバンスドイルミネーションシステム」を新採用。また、最大13個のセンサーで各乗員の体温を検知し、オートエアコン、空調シート、ステアリングヒーターを連携制御する「レクサス クライメイト コンシェルジュ」を世界初採用した。

　また、シート、インストルメントパネル、天井、カーペットといった部位の素材・カラーを好みに応じて組み合わせられる内装カスタマイズプログラム「L-Select」をオプション設定。選びやすさにも配慮し、「Passionate Spirit」「Japanese Modern」など、6つのテーマに沿ったインテリアを新たに設定している。

LS600h（ソニックシルバー）	LS600h（ファイアーアゲートマイカメタリック）	LS600h“F SPORT”、LS460“F SPORT”専用色のホワイトノーヴァガラスフレーク（写真はLS460“F SPORT”）
LS600hL“EXECUTIVE package”（ブラックオパールマイカ）	LS460“version L”（レッドマイカクリスタルシャイン）	LS460“version C・l package”（ホワイトパールクリスタルシャイン）
235/50 R18タイヤ＆ノイズリダクションアルミホイール（超金属調塗装）	245/45 R19タイヤ＆ノイズリダクションアルミホイール（超金属調塗装）	245/45 R19タイヤ＆アルミホイール（ハイグロス塗装）
フルLEDヘッドランプ	LEDフロントフォグランプ	フルLEDリアコンビネーションランプ

LS600h“version L”（インテリアカラー：トパーズブラウン）

4名乗車仕様のLS600hL“EXECUTIVE package”（インテリアカラー：ブラック）	5名乗車仕様のLS600hL“EXECUTIVE package”（インテリアカラー：ブラック＆サドルタン）

6つのテーマに沿ったインテリアを新たに設定。写真はL-Select Presidential Suite	L-Select Escape Journey	L-Select Japanese Modern
L-Select Royal Therapy	L-Select Wild Beauty	L-Select Passionate Spirit

LS460“F SPORT”（インテリアカラー：ブラック＆ホワイトグレー）	LS460“F SPORT”（インテリアカラー：メローホワイト）

■先進装備も充実
　また、静粛性を向上するべく、吸音材の追加や材質変更、ホイールに空洞部を設けてロードノイズを低減する「ノイズリダクションアルミホイール」を採用して走行時の音圧レベルを低減するなど、静粛性をさらに向上させている。

　一方、走行性能については、「レーザースクリューウェルディング」「構造用接着剤」といった新技術の導入によりボディー剛性を強化するとともに、VGRS（ギヤ比可変ステアリング）を改良して操縦性・走行安定性を高めた。

　そのほか、ミリ波レーダーとステレオカメラを組み合わせ、自車と対象物の相対速度40km/h以下では自動ブレーキにより衝突回避を支援する、新開発の「衝突回避支援型プリクラッシュセーフティシステム」を採用。

　対向車の眩惑を防ぐ「アダプティブハイビームシステム（AHS）」、走行中にドアミラーで確認しにくい後側方を走行する車両をミリ波レーダーで検知し、ドライバーに注意喚起することで車線変更時の安全運転を支援する「ブラインドスポットモニター（BSM）」なども装備する。

レクサス クライメント コンシェルジュ制御イメージ	アダプティブハイビームシステム	衝突回避支援型プリクラッシュセーフティシステム（システム構成図）

衝突回避支援型プリクラッシュセーフティシステム（ドライバーモニターのイメージ図）	ノイズリダクションアルミホイール
アクティブスタビライザー（フロント・リア）	ボディー構造

■LS460/LS460L

■LS600h/LS600hL