日産、安全技術「緊急操舵回避支援システム」を開発
自動でステアリングを切り、側方への回避を支援

「緊急操舵回避支援システム」の作動シーン

2012年10月17日発表



 日産自動車は10月17日、回避支援を行う安全技術「緊急操舵回避支援システム」を開発したと発表した。

 緊急操舵回避支援システムは、ブレーキでは衝突を避けることが難しい状況で、障害物に衝突しそうになった際、自動ブレーキだけでなく自動操舵も行うシステム。同社はこれまでセンシング技術や車載コンピュータ(電子制御装置、ECU)による制御技術に力を入れており、今回ブレーキだけでは間に合わない場合、自動でステアリングを切り、側方への回避を支援する技術を開発した。

 システムが作動するシチュエーションとして、低速域での急な歩行者などの飛び出しや、ドライバーの認知の遅れにより、高速道路で渋滞末尾に追突しそうになった場合などを想定している。

 システムは車両前方のレーダーとカメラ、車両左右後方の2個のレーダー、周囲にとりつけられた5個のレーザースキャナーで構成され、「ブレーキでは回避できない衝突リスク」を察知するとともに、前方に障害物のない回避ゾーンがあること、後側方から接近するクルマがいないことを確認し、ドライバーにステアリングを切るべき方向を示し、ドライバーが直ちに操舵できない場合には自動で操舵して衝突の回避を支援する。

緊急操舵回避支援システムは車両前方のレーダーとカメラ、車両左右後方の2個のレーダー、周囲にとりつけられた5個のレーザースキャナーで構成される

緊急操舵回避支援システムの概要

(編集部:小林 隆)
2012年 10月 17日