STI、レガシィのtSコンセプトを「モータースポーツジャパン2012」で展示 tS初の自然吸気エンジン、EyeSight(ver.2)装備のコンプリートカー |
STI(スバルテクニカインターナショナル)は、10月20日~21日東京・お台場で開催された「モータースポーツジャパン2012フェスティバル イン お台場」において、未発表の「レガシイ 2.5i EyeSight tS コンセプト」を展示した。
tSはSTIのコンプリートカーに与えられるネーミングで、エンジンなどのパワートレーンはそのままに、サスペンションやボディーまわりのチューニングでベース車の運動性能を向上させ、同社の掲げる開発コンセプトである「Sport, Always!」を実現するもの。
tSであることを示すエンブレム類 |
現行レガシィのコンプリートカーとしては、2010年6月に「レガシィ 2.5GT tS」が限定販売されており、それに次ぐモデルとなる。最大の特徴は、STIコンプリートカー初のEyeSight(ver.2)搭載車であることと、2.5リッターの自然吸気エンジン搭載車であること。
これまでSTIのコンプリートカーでは、足まわりなどを標準車から変更するため、先進安全技術EyeSight(ver.2)の搭載は、開発期間やコストの点から難しいとされていたが、それを解決。現行レガシィにおける、EyeSight(ver.2)装着車の販売比率を考慮したためであるとのこと。
ボンネット内に収まるのは自然吸気のFB25 水平対抗 2.5リッターエンジン | STI製フレキシブルタワーバーを装着しているのは確認できた |
マフラーはデュアルマフラー2系統の4本だし | STI製オリジナル18インチアルミホイール。タイヤはブリヂストン ポテンザ RE050Aの225/45 R18。サスペンションは、ビルシュタイン製のSTIチューニング版 |
また、前回のレガシィコンプリートカーは、水平対向4気筒 2.5リッターターボ搭載車であったが、今回は2.5i EyeSightという名前から分かるように2.5リッター自然吸気エンジン搭載車がベースとなっている。これは、「より広いお客様にSTIの走りを手に入れてほしい」とのことで、ピークパワーを求めるのではなく、普段の走りの中で「Sport, Always!」を楽しんでもらうためと言う。もちろん、ベース車の価格も安価となるため、コンプリートカーの価格を引き下げる意図もあると思われる。
マルチインフォメーションモニターのウェルカム画面も、tS版に |
ステアリングまわり。STIロゴや、STIプッシュスタートスイッチなどが見える | EyeSight(ver.2) |
アルカンターラ/本革のシート | トランスミッションはCVT | リアシートも、アルカンターラ/本革 |
コンセプトカーであるため、発売時期、価格とも未定。現行レガシィの自然吸気エンジン搭載コンプリートカーは、2011年の東京オートサロンで「レガシィ 2.5i tSコンセプト」が展示されているが、これは現時点で製品化に至っていない。今度のコンセプトカーは、費用面や開発時間の関係で難しいと言われたEyeSight(ver.2)の搭載まで行ったことから、その発売には期待ができるだろう。
(編集部:谷川 潔/Photo:高橋 学)
2012年 10月 24日