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マセラティのエンジン音に「ストラディヴァリウス」と共通点

2012年12月20日発表

 マセラティ ジャパンは12月20日、マセラティ車のエンジン音と、ヴァイオリンの名器「ストラディヴァリウス」の演奏音に共通点があると発表した。

 サウンドデザインラボと中央大学理工学部 音響システム研究室が2012年7月に共同で発表した「エンジン音快適化プロジェクト」において、「エンジン音と弦楽器の音には共通点が多い」という調査結果を受け、マセラティがさらに詳細な実験を両社に依頼したことから、この分析に至った。

 マセラティ「クアトロポルテ スポーツ GT S アワード・エディション」の加速音と、ヴァイオリンを含む5種類の管弦楽器について、聴音時の印象を調べる「音響心理実験(主観評価)」、ストレス負荷と脳活性の変化を調べる「生体情報計測実験(客観評価)」、「周波数分析(物理評価)」が行われた。また、価格帯の異なる4種類のヴァイオリンについても同様に評価した。

 この結果、マセラティの加速音とストラディヴァリウス(1731年製「ロマノフ」)には「迫力があり、創造力をかき立てる(主観評価)」「脳を活性化させる効果がある(客観評価)」「音響特性として、明瞭な整数次倍音がある(物理評価)」ことが分かったとしている。

 同社は、専用サイト「Sensory Driving Project」を解説し、マセラティのエンジン音とストラディヴァリウスの音色を聴き比べられるようにしている。

 マセラティ ジャパンのファブリッツィオ・カッツォーリ代表取締役は「マセラティは、スペックだけで語れるクルマではありません。感覚に訴え、感情を揺さぶり、魂をインスパイアする――。このマセラティの数値にできない魅力を、なんとか分かりやすく証明できないものかと考えていました」と、この分析の意図を述べている。

実験風景
ストラディヴァリウス

(編集部:田中真一郎)