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新東名、開通1年の交通状況と整備効果

静岡県内の10km以上の渋滞が9割減少

新東名高速道路
2013年4月12日発表

 新東名(静岡県)インパクト調整会議は4月12日、新東名高速道路 御殿場JCT(ジャンクション)~三ヶ日JCT開通1年後の、交通状況と整備効果を発表した。

 同会議は静岡県、静岡市、浜松市、国土交通省中部地方整備局、NEXCO中日本東京支社で構成されている。

 これによると、新東名開通後1年間の平均交通量は、全日4万台/日、平日3万8000台/日、休日4万4000台/日。静岡県内の東名高速道路と新東名の交通量の合計は、全日14%、平日12%、休日16%それぞれ増加した。一方、東名のみの交通量は全日、平日が40%減、休日が42%減となっている。

 また静岡県内の新東名/東名の平均IC(インターチェンジ)利用交通量は、全日13%、平日11%、休日19%それぞれ増加しており、行動圏の拡大や来県者の増加が想定されるとしている。

 渋滞状況については、静岡県内で10km以上の渋滞が18回発生したが、これは前年同時期比で約9割減少している。

 交通の動向を見ると、静岡県内を通過する交通の約7割が新東名を、県内を移動する交通の約8割が東名を利用しており、通過は新東名、県内異動は東名という役割分担になっている。また、新東名の大型車の平均移動距離が約310kmである一方、東名は約190kmから140kmに減少しており、移動距離の長い通過交通が東名から新東名に転換した。なお、東名の大型車の平均交通量は2万7000台/日から1万4000台/日に減少している。

 さらに、首都圏以東から中京圏以西への長距離交通は、中央道ルートが約1万3000台/日減少し、東名/新東名ルートが約1万8000台増加した。

 新東名は東名よりもカーブや坂道をゆるやかにして走行性や安全性に配慮しているが、全国物流ネットワーク協会の調査によると、新東名では東名よりも燃費が約7%向上したとしている。また、約8割の利用者が、新東名が安心で快適と答えている。

(編集部:田中真一郎)