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首都高、福島県いわき市の子供達を首都高施設見学に招待
道路管制室やパトロールカーを公開
(2013/7/26 00:00)
首都高速道路は7月25日と26日の2日間にわたり、「首都高子ども支援プロジェクト」を実施。福島県いわき市の希望者から抽選で選ばれた子供達とその保護者20組40名を同社施設見学と東京観光へ無料招待した。主催は首都高速道路で、フューチャーイノベーションフォーラムが協力した。
東日本大震災の被災地である福島県いわき市の小学6年生とその保護者を東京へ無料招待して、夏休みの思い出作りとしてもらおうという趣旨で開催されたこのイベント。25日は首都高施設見学として同社の交通管制システムをはじめ、大橋連結路シールドトンネル工事現場、おおはし里の杜などを見学した。翌26日は首都高を使った東京観光施設見学として東京タワーや浅草など都内の名所を巡る予定になっている。
開会にあたって、首都高速道路 取締役常務執行役員の宮田年耕氏が挨拶。首都高の特徴について「常磐道でいわき市から東京までは約200kmありますが、首都高の道路の総延長は300kmあり、いわき市までの距離よりも長い区間を運用しています。しかもそのほとんどが橋とトンネルで構成されています」と、一般的な高速道路との違いを説明。「皆さんは10倍の応募から抽選で選ばれ、とても運がいい。今日、明日と東京のいろいろな所をみて楽しんでいただきたい」と挨拶を締めくくった。
挨拶が終わるとすぐに見学がスタート。まずは会場である首都高速道路西東京管理局の4階にある交通管制室を見学した。管制室に入ると巨大なスクリーンが全面に立ち並ぶ、いかにも「司令室」といった雰囲気に大人も子供も同様に歓声を上げ、熱心にその説明に耳を傾けていた。
1日110万台のクルマが利用するという首都高で、事故発生時の対応やそれによる渋滞発生を軽減したり、ドライバーへの注意喚起などを行うのが交通管制室の役割。渋滞状況が一目で分かる中央のディスプレイと、その左側には山手トンネルのみを集中管理するディスプレイも設置されている。また、左右には首都高に設置された監視カメラが4秒毎に切り換えられながらリアルタイムの道路状況を映し出し、緊急時の対応に役立てられている。
道路状況は5つの色で示され、白が渋滞無しの道路、黄色が軽混雑(30~40km/h)、橙色が重混雑(20~30km/h)、赤色が軽渋滞(10~20km/h)、紫色が重渋滞(0~10km/h)となっている。クルマの速度は首都高内に2000カ所設置された超音波車両検知器で計測し、1分ごとに渋滞の有無が判定されている。
管制室の見学が終わると、屋外で同社のパトロールカーの見学が行われた。ここでは普段は間近で見ることができない車両に直に触れて乗り込むこともでき、参加者は記念撮影などをして楽しんでいた。特に人気だったのは黄色いパトロールカー塗装がされたバイク「ホンダ CB400 SUPER BOL D'OR HYPER VTEC Revo 」。首都高が6台配備している中の1台で、主に山手トンネルでの非常時に出動する車両という。