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マツダ、新型「デミオ」に1.5リッタークリーンディーゼル「SKYACTIV-D 1.5」搭載

回転センサー付き「可変ジオメトリーターボ」や「段付エッグシェイプピストン」などを採用

「SKYACTIV-D 1.5」エンジン。最高出力77kW(105PS)/4000rpm、最大トルク250Nm(25.5kgm)/1500-2500rpm
2014年6月10日発表

 マツダは6月10日、新型「デミオ」に新世代技術「スカイアクティブ テクノロジー」を採用する1.5リッタークリーンディーゼルエンジン「SKYACTIV-D 1.5」を搭載すると発表。詳細なスペックや特徴などを公開した。

SKYACTIV-D 1.5主要諸元(社内測定値)
直列4気筒1.5リッター 直噴ディーゼル
排気量:1497cc
ボア×ストローク:76.0mm×82.5mm
圧縮比:14.8
最高出力:77kW(105PS)/4000rpm
最大トルク:250Nm(25.5kgm)/1500-2500rpm

 SKYACTIV-D 1.5では、2012年から市場投入している「SKYACTIV-D 2.2」で実現した数々の新技術を受け継ぎつつ、燃焼での「均質リーン化領域のさらなる拡大」、エンジン小型化による冷却損失増大を抑制する「断熱」、さらなる「機械抵抗低減」などの燃費改善技術を追加採用。コンパクトカーに最適なパワートレーンに進化させたとしている。

 具体的には、小排気量のディーゼルエンジンで最も低いという14.8の圧縮比を採用して理想的な燃焼効率を追求。新たに高分散噴霧を実現する「ソレノイドインジェクター」、火炎の壁面接触を低減させる「段付エッグシェイプピストン」を採用し、過渡燃焼制御技術などと組み合わせて冷却損失を抑制している。また、「高圧EGR&低圧EGRシステム」によって均質リーン化領域を拡大。燃費環境性能とパフォーマンスフィールを向上させる。

 冷却システムでは「冷却水制御バルブ(CCV)」「ウォータージャケットスペーサー」を採用。燃焼効率の改善と機械抵抗の低減を図る。吸排気系でも、新技術として低速から高速まで十分な過給圧を得られる回転センサー付きの「可変ジオメトリーターボチャージャー」の採用、吸気管一体式の水冷インタークーラーなどを投入し、加速レスポンスと過給効率を高めている。

 これらの効果により、高価なNOx後処理装置を使うことなく高い環境性能を実現。走行面でも2.5リッターガソリンエンジンに比肩するトルク、高回転までリニアに吹け上がる優れた加速性能を実現するとしている。

(編集部:佐久間 秀)