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首都高、陸前高田市の小学生を招いて施設見学などのツアーを実施

総延長約300km、1日180万人が利用する首都高の交通管制システムなどを見学

今回のプロジェクトには応募者の中から選ばれた20組40名が参加
2014年7月31日~8月1日開催

 首都高速道路は7月31日~8月1日の2日間、「首都高子ども支援プロジェクト」を実施した。

 このプロジェクトは首都高速道路と首都高速道路協会が共同で主催。東日本大震災で被災した地域の子供たちを招待し、見学や職業体験などを通して夏休みの思い出作りを手伝うというもの。3回目となる今回は、岩手県陸前高田市の小学校8校から参加者を募り、抽選で選ばれた小学校4年生から6年生の児童と保護者、計20組40名が訪れた。

 今回のプログラムでは、初日に交通管制システムや大橋JCT(ジャンクション)の工事現場や目黒天空庭園の見学、2日目に首都高を使った東京観光となっている。取材当日の初日には、バスと新幹線を乗り継いで長旅をしてきた子供たちが首都高速道路 西東京管理局(東京都千代田区)に集合。首都高速道路 代表取締役社長 菅原秀夫氏から「首都高速は日本の物流を支える大事な路線。また(見学予定の)大橋ジャンクションは屋上に庭園を備えた世界初の施設。ぜひ、楽しんでほしい」とのメッセージが送られた。

首都高速道路 代表取締役社長 菅原秀夫氏
「夏休みの楽しい思い出を作ってほしい」と共催する首都高速道路協会 理事長 渡辺勝氏

 その後、子供たちは2班に分かれて交通管制システムと首都高で使われている車両を見学。子供たちはスタッフに質問をしたり、実際に機器を操作したりなど、思い思いに楽しんでいた。

 菅原氏は今回のプロジェクトについて「多くのみなさんに喜んで、元気になっていただきたいという思い。施設を見てもらったり、実際にクルマに触っていただいたりするのは、首都高を理解していただくよい機会でもある。(来年の開催は未定だが)今後とも続けていきたい」とコメントした。

見学前に少しだけ首都高のことをお勉強
見学前の記念撮影。制御卓にはこの時間にもひっきりなしに連絡が入っていた
子供はもちろん、大人もスクリーンに釘付け
「TOSHIBA」の文字が入った大型スクリーンは縦3.7m×横17m。左から2番目は「山手トンネル」をグラフィカルに表示したもの(クリックすると5006×2160ドットの画像が開きます)
渋滞などを感知するセンサー
2013年11月から東東京管理局、西東京管理局(埼玉線含む)、神奈川線を統合。「AISS'13(Advanced&Integrated Smartway System)」と呼ばれるシステムになった
制御卓前のモニターはEIZOブランド
OSはWindows7が使われていた
制御卓の上部にはラジオ局の放送ブースがある
事故などの際に現地対策本部として使われる三菱自動車工業「デリカD:5」
運転席には無線機や情報表示用後部ディスプレイのスイッチがある
山手トンネル専用に導入された道路パトロールバイク。ボディーカラーから「白バイ」ならぬ「黄バイ」と呼ばれている
「東京スマートドライバー」のシンボルカーとして2011年に導入された三菱自動車の「i-MiEV(アイ・ミーブ)」
道路パトロールカーとして利用されているトヨタ自動車「ランドクルーザー プラド」
男の子だけでなく女の子も多く参加していた
センターコンソールの収納部分には「起立式標識表示装置」の操作パネルを設置
スイッチを操作するとルーフ上の標識装置が直立し、現場で見かける姿になる
ラゲッジスペースにはカラーコーンや消火器などを搭載。アルミトランクに入っているのは発煙筒

(安田 剛)