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スバル、EyeSight(ver.3)搭載の新型「レガシィ アウトバック/B4」

6代目レガシィはボディーサイズを拡大し、上級移行

2014年10月24日発売

286万2000円~340万200円

レガシィ アウトバック
レガシィ B4

 スバル(富士重工業)は10月24日、6代目となる新型「レガシィ」を発売した。SUVのアウトバックとセダンのB4をラインアップし、価格は286万2000円~340万200円。型式はアウトバックがDBA-BS9、B4がDBA-BN9。

車種・グレードエンジン変速機駆動方式価格減税
レガシィ アウトバック水平対向4気筒 DOHC 2.5リッターリニアトロニックCVT4WD3,132,000円取得税80%、重量税75%軽減
レガシィ アウトバック リミテッド3,402,000円
レガシィ B42,862,000円取得税60%、重量税50%軽減
レガシィ B4 リミテッド3,078,000円

 新型レガシィでは、レガシィを代表する車型となっていたツーリングワゴンを廃し、SUVのアウトバックとセダンのB4の2車型に。パワートレーンも、最高出力129kW(175PS)/5800rpm、最大トルク235Nm(24.0kgm)/4000rpmを発生する水平対向4気筒 DOHC 2.5リッターのFB25型エンジン+リニアトロニックCVTに1本化している。海外のアウトバックでは水平対向6気筒DOHC 3.6リッターのEZ36型が用意されていたが、国内投入は見送られたようだ。

 新型レガシィに搭載されたFB25型エンジンは、型番こそ従来と同じながら約8割のパーツを新設計したもの。吸気タンブル流強化や、10.0→10.3への圧縮比向上、重心位置を最適化した新型ピストンなどを採用している。

水平対向4気筒 DOHC 2.5リッターのFB25型エンジン
リニアトロニック
アウトバックのパワートレーン
B4のパワートレーン
エンジン性能曲線
改良されたEGRシステム
TGVの構造も変更
インテークマニホールド
新型エキゾーストマニホールド
吸気ポートの構造変更

 リニアトロニックもフリクションロスをさらに低減。暖気促進をするCVTFウォーマー、攪拌ロスを減らすオイルスペーサーを採用し、気持ちのよい走りの実現のため、アクセル開度が大きいときは段付き変速(ステップ変速)する制御ロジックを採り入れている。

 JC08モード燃費は、アウトバックが14.6km/L、B4が14.8km/L(但し、B4の場合、オプション装着で1540kg以上となった場合14.6km/Lとなる。

 全車スバル独自のシンメトリカルAWDによって4輪を駆動するが、アウトバックには滑りやすい路面などで4輪の駆動力とブレーキを統合制御し、悪路走破性を高める「X-MODE」を採用。下り坂で低速を維持して走行できるヒルディセントコントロール制御も設定した。アウトバックでは、最低地上高を200mmとし、アプローチアングル19.8度、ディパーチャーアングル23.7度を実現している。

スバル独自のシンメトリカルAWDシステム
アウトバックではX-MODEに加えヒルディセントコントロールを搭載

長く、広くなったボディーサイズ

 アウトバックのボディーサイズは、4815×1840×1605mm(全長×全幅×全高)。ホイールベースは2745mmで、車重は1570kg~1580kgとなる。これは、先代アウトバックの4790×1820×1605mm、ホイールベースは2745mmと比べると、車高とホイールベースを同じまま全長と全幅を拡大したことになる。車重については、同じ2.5リッターEyeSight搭載車種では、1540kgから1570kg~1580kgへと増加している。

 一方、B4のボディーサイズは4795×1840×1500mm、ホイールベースは2750mm。先代B4の4745×1780×1505mm、2750mmと比べると、全長で50mm、全幅で60mm、全高で5mmと、長く、広くなっている。車重についても先代の1470kg~1500kgから、1530kgへと増加している。

アウトバックの構造
高張力鋼板を積極的に使用
B4の構造
アウトバック/B4のフロントまわり
アウトバックのリアまわり
B4のリアまわり

 ボディーデザインは、スバルのフラグシップモデルとしてダイナミックな造形表現を実施。フロント部は、バンパーと一体となるヘキサゴングリルとホークアイランプでスバル車らしいアイデンティティを主張。リアコンビランプにもヘッドライトと共通のデザインテーマをモチーフとして採用し、LED化されている。

 これらボディーは、1470MPa級の高張力板の採用拡大などで高剛性化。ねじり剛性は、アウトバックで67%、B4で48%向上しているという。歩行者保護性能も向上し、フロントボンネットフード後端部を衝撃吸収構造とすることで、歩行者へのダメージを従来よりも軽減している。

アウトバック
B4
ボディーカラーは全7色が用意される
インテリア全景
ステアリングまわり
ステアリングスイッチ類
シフトレバーまわり
先代同様電動パーキングブレーキ。アウトバックのX-MODEスイッチなどはこの位置に
センターコンソールのユーティリティボックス
メーターパネル
メーターパネルのリングは状況によって変化する。アイサイト警告時は赤、マニュアルモード走行時はオレンジ
エアコンスイッチ類
センターコンソールにはUSB端子も用意される
レイアウト例
搭載イメージ
アウトバックのラゲッジルーム
B4のトランクルーム
アウトバックでは、空気抵抗を低減するなどの機能を持つアクティブグリルシャッターを装備する

 ステレオカメラを用いた先進運転支援システム「EyeSight(アイサイト)」は、レヴォーグから投入されたver.3を搭載。プリクラッシュブレーキを高性能化したほか、車線をはみ出さないようステアリング操作をアシストするアクティブレーンキープなどの新制御を用意。AT誤後進抑制制御も加わった。

アイサイト ver.3
プリクラッシュブレーキは高性能化し、ステアリング操作をアシストするアクティブレーンキープなどが加わった

 6代目レガシィでは、アウトバック/B4いずれにも、ハーマンカードンサウンドシステム&SDナビゲーション(リアビューカメラ)をメーカー装着オプションとして用意。576W相当の出力を持つGreenEdgeアンプを中心に、12のスピーカーをドライブ。原音忠実再生を目指して作られたという。

ハーマンカードンサウンドシステムのスピーカー配置
車種レガシィ アウトバックレガシィ B4
乗車定員5名
サイズ(全長×全幅×全高)[mm]4815×1840×16054795×1840×1500
ホイールベース[mm]27452750
トレッド(前/後)[mm]1575/15901580/1595
最低地上高[mm]200150
重量[kg]15701530
エンジン水平対向4気筒 DOHC 2.5リッター(FB25)
内径×行程(mm)94.0×90.0
圧縮比10.3
最高出力[kW(PS)/rpm]129(175)/5800
最大トルク[Nm(kgm)/rpm]235(24.0)/4000
油種レギュラーガソリン
燃料消費率(JC08モード燃費)[km/L]14.614.8
トランスミッションリニアトロニック
駆動方式4WD
サスペンション(前輪/後輪)ストラット/ダブルウイッシュボーン
タイヤサイズ225/65 R17225/65 R17
アウトバック
B4

(編集部:谷川 潔)