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トヨタ、すべてのモータースポーツ活動を「GAZOO Racing」傘下に

「TOYOTA GAZOO Racing」「LEXUS GAZOO Racing」の2ブランドで参戦

2015年4月9日発表

「TOYOTA GAZOO Racing」のロゴイメージ
「LEXUS GAZOO Racing」ロゴイメージ

 トヨタ自動車は4月9日、これまで「TOYOTA Racing」「LEXUS Racing」「GAZOO Racing」で取り組んできたモータースポーツ活動を、4月11日以降はGAZOO Racingの活動として一本化すると発表した。

 この決定は、モータースポーツ活動が「もっといいクルマづくり・クルマファンづくり」の主軸であるとこれまで以上に明確化することを目的としている。

 この変更に伴い、「WEC」「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」「全日本ラリー選手権」など、「もっといいクルマづくり」の取り組みとしてトヨタがメーカーとして参戦するレースやラリーでは、チーム名を「TOYOTA GAZOO Racing」として参戦。「もっといいクルマづくり」「クルマファンづくり」の活動の場でもTOYOTA GAZOO Racingのロゴを表示する。また、「SUPER GT」などの「クルマファンづくり」を主体として、レクサス車を使用するモータースポーツ活動においては、「LEXUS GAZOO Racing」の名称やレクサスのブランドネームを使用するとのこと。

 具体的な活動は、4月11日~12日に東京・青海で開催される「第10回 モータースポーツジャパン2015 フェスティバル イン お台場」(入場無料)が起点になる。

TS040 HYBRID
ヤリスWRC(テストカー)

 すでに4月1日付けで「モータースポーツ本部」が設立されており、それぞれの領域で推進してきたモータースポーツに関するマーケティング、車両開発機能を集約。統一した技術開発戦略のもと、モータースポーツ活動の車両開発へのフィードバックと、「もっといいクルマづくり」に向けた人材育成を推進し、さらにモータースポーツファン拡大につながる取り組みを強化する。

 また、ニュルブルクリンク24時間耐久レースを通じてレクサス LFAを鍛え上げたように、クルマづくりに関わるメカニックやエンジニアをレースの現場で育成する体制を推進。さらに、WECに投入するハイブリッドマシン「TS040 HYBRID」の開発で得た知見を、今後のハイブリッド車開発に応用すべく技術移転や人材交流を進めるなど、自動車事業の発展にモータースポーツを活用していくとしている。

レクサス LFA CodeX
レクサス RC
ニュルブルクリンク24時間耐久レースのもよう

 この発表のなかで、トヨタ自動車 代表取締役社長の豊田章男氏は「創業者である豊田喜一郎が貫いてきた、モータースポーツ活動がクルマづくりの進化、自動車産業の発展に不可欠なものであるとの想いを受け継ぎ、GAZOO Racingのもと、『道が人を鍛え、人がクルマを鍛える』の実践として、人づくり、クルマづくりを推進し、クルマファン拡大に結び付けたい」とのコメントを表明している。

1月30日に開催された「モータースポーツ活動発表会」で、「ヤリスWRC」を使い2017年からWRC(世界ラリー選手権)に参戦すると発表した豊田章男社長

(編集部:佐久間 秀)