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開幕直前! 2015年ル・マン24時間レースの車検がスタート

決勝は6月13日~14日(現地時間)に開催

2015年6月13日~14日(現地時間)決勝

16年ぶりにル・マン24時間レースに参戦する日産自動車の「Nissan GT-R LM NISMO」

 2015年の「FIA世界耐久選手権(WEC)第3戦 ル・マン24時間レース」が、6月7日(現地時間)の車検からそのプログラムをスタートした。決勝レースは6月13日~14日(現地時間)に開催される。

 WEC(世界耐久選手権)第1~2戦で連勝したアウディ勢は、3台とも第2戦スパ・フランコルシャン6時間レースで走らせたローダウンフォース仕様でル・マンに臨む。

 2014年、かろうじてル・マンで勝利したもののチャンピオンをトヨタ自動車に奪われたアウディ。今年はダウンフォースを獲得するため空力性能を大幅に見直し、外見上もかなりの変化を見せた。他のメーカーと比べ、スムーズなラインを見せていたフロントフェンダーはフロントエンドが断ち切られたような形状となった。また、空気抜き用の穴も上方に開けられた。

 しかしアウディの最大の変更点は、1周当たりのエネルギー放出量を2MJ(メガジュール)から4MJに倍増させたことだ。これによって、コーナー立ち上がりで他車につけられていた差がぐっと詰まることが予想される。

空力性能を大幅に見直してきたアウディ「R18 e-tron quattro」
第2戦まであったフロントの空力デバイスは塞がれ、その代わりにカナードが追加された
ほかのメーカーと同じようになったアウディのフェンダー
フロントカウルは全面的に見直されたようだ

 2014年にル・マンに復帰したポルシェは、なかなかのポテンシャルを見せレースを盛り上げたものの、1年目ということもあり信頼性の確保が難しかったようだ。そんなポルシェだが、一見するとあまり変化がないように見えるものの、シャシー、パワートレーンを一新し、完全なニューマシンで2015年を戦う。エネルギー放出量は規定いっぱいの8MJを選択、よりパワフルなマシンへと進化させた。

よりパワフルなマシンへと進化した「ポルシェ919ハイブリッド」

 WECチャンピオンであり2014年時にポールポジションを獲得したトヨタは、あくまで昨年のマシンの焼き直しで、さらなる信頼性を高めるにとどまっている。速さでは絶対的な自信を持って臨む今年のトヨタだが、その結果に注目が集まる。

昨年のマシンをアップデートさせてレースに臨む「トヨタTS040ハイブリッド」

 一方、鳴り物入りで参加してきた日産自動車だが、FFレイアウトでどこまで戦うことができるか。ハイブリットシステムはうまく作動しているのか未だ不明で、何が起こるか想像できないのが現状である。注目のFFレイアウトだが、FFにすることでリアのダウンフォースをそれほど必要としないというメリットを生かしたレイアウトなのだそうだ。

 レギュレーションではリアのダウンフォースを減らしコーナリングスピードを抑制する方向へ向かっているが、ここに目を付け、比較的制約の少ないフロントダウンフォースを生かして戦おうという基本プロジェクトは理に適っている。

1990年にポールポジションを獲得した際のカラーリングを施した「Nissan GT-R LM NISMO」(21号車)
日産はFFレイアウトのレーシング車両でどこまで戦うことができるか
日産はフロント/リアともに上面に開口部が設けられている
リアタイヤは限界まで細いサイズ
よく見ることはできないが、まるでボートのようなアンダーカバー
カウルが外されてメンテナンスを受ける「Nissan GT-R LM NISMO」

 それぞれのメーカーがどのような戦いを見せるのか。今年のル・マン24時間レースが間もなく開幕する。

童夢はストラッカーレーシングからエントリーする
LM-GTE Proクラスにエントリーする「ポルシェ911 RSR」
LM-GTE Proクラスにエントリーする「アストンマーティン ヴァンテージV8」
LM-GTE Proクラスにエントリーする「フェラーリ458 イタリア」
LM-GTE Proクラスにエントリーする「シボレー コルベットC7.R」

(Photo:中野英幸)