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スバル、陸上自衛隊向けの新多用途ヘリコプター「UH-X」の開発事業を受注

米ベル社と共同開発する「富士ベル412+」(仮称)をベースに開発

2015年9月2日発表

新多用途ヘリコプター「UH-X」の完成イメージ

 スバル(富士重工業)は9月2日、陸上自衛隊向けとなる新多用途ヘリコプター「UH-X」の開発プロジェクト立ち上げ事業における試作請負契約を防衛省と締結したと発表した。

 スバルは、55年に渡るパートナーシップを持つ米ベル・ヘリコプター・テキストロンと共同で、高い信頼性と汎用性を備え、捜索救難などに活用される412シリーズの最新型ヘリコプター「412EPI」の発展型機を「富士ベル412+」(仮称)として開発。この機体を共通プラットフォームに、陸上自衛隊向けのUH-Xを開発することを計画している。

 民間機となる富士ベル412+は、412EPIが持つドライラン能力(メイントランスミッション内の潤滑油が抜けた状態で30分間の飛行継続が可能な能力)を向上させることに加え、トランスミッションの出力向上、機体の耐久性改善などにより、性能と安全性を向上させた機体を目標に開発を実施。スバルが持つ金属表面加工技術、民間機大量生産などで培った高効率生産技術などの独自技術を最大限に投入するとしており、販売はベル社のネットワークを活用して、協力して世界に向けて販売する計画とのこと。

 今後は栃木県宇都宮市の富士重工業 航空宇宙カンパニーに、UH-Xと富士ベル412+の製造ライン、維持整備体制を構築し、ベル社と共同でヘリコプター事業を展開していく予定としている。

(編集部:佐久間 秀)