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英アストンマーティン、ザガートとのコラボモデル第5弾「ヴァンキッシュ ザガート コンセプト」世界初公開

ヒストリックカーの祭典「コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ」で発表

2016年5月20日(現地時間)発表

ヴァンキッシュ ザガート コンセプト

 英アストンマーティンは5月20日(現地時間)、伊ザガートとのコラボレーションモデル「ヴァンキッシュ ザガート コンセプト」を、イタリアで行なわれるヒストリックカーの祭典「コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ」(5月21日~22日開催)で世界初公開すると発表した。

 1960年の「DB4 GT ザガート」、そのDB4 GT ザガートの50周年を記念して開発された2011年の「V12 ヴァンテージ ザガート」などに続く、ザガートとのコラボレーションによって誕生した5台目のモデル。アストンマーティンとザガートのデザインチームがデザインを手がけ、英ゲイドンのアストンマーティン本社で開発を実施している。

 アストンマーティンのスポーツ性とダイナミズム、素材のクオリティへのこだわり、ザガート特有のデザイン・ランゲージを融合させたというヴァンキッシュ ザガート コンセプトのボディはカーボンファイバーによって製作され、大きな1ピースパネルを使うことでボディパネルの継ぎ目に現れるスプリット・ラインを大幅に減少。

 エクステリアでは、創業100周年記念モデル「CC-100」で初採用されたアストンマーティンデザインの象徴であるサイドストレーキを、「DB11」と同様にホイールアーチからドアにかけて装備するとともに、ルーフにはアイコン的な“ダブル・バブル”を採用。リアセクションでは円形のテールランプが特徴的で、このユニットにはサーキット専用スーパーカー「Vulcan(ヴァルカン)」と同一のLED“ブレード”テクノロジーが応用されているという。

 加えて「One-77」由来のドアミラー、DB11の空力プロフィールの流れを汲む彫刻的なリアエンド、リトラクタブル・スポイラー、ラゲージ・コンパートメントにアクセスするためのリアハッチなど、現代のアストンマーティン車で採用されるデザイン要素が各所に与えられた。

 インテリアではヘリンボーン・カーボンファイバー、アルマイト処理されたブロンズ、アニリン・レザーを組み合わせたダッシュボードを開発。シートやドアセクションには“Z”パターン・キルトがあしらわれ、ザガートのイニシャルである“Z”がヘッドレストにはエンボス加工で、センターコンソールにはステッチでそれぞれ施されている。

 このヴァンキッシュ ザガート コンセプトについて、アストンマーティン・エグゼクティブ・バイス・プレジデント兼チーフ・クリエイティブ・オフィサーのマレク・ライヒマン氏は「アストンマーティンは長年にわたって、独自のデザイン・ランゲージを発展進化させるとともに、洗練させることに磨きをかけてきました。さらに、CC-100、One-77、Vulcanなどのスペシャルシリーズ・モデルによって、時代の先を追い求めてきました。ヴァンキッシュ ザガート コンセプトは、アストンマーティンとザガートが力を合わせ、いかにしてアストンマーティン・デザインの境界を押し広げるかを雄弁に物語っています」とコメント。

 また、ザガートの最高経営者(CEO)であるアンドレア・ザガート氏は、「私たちは、アストンマーティンとの強力なパートナーシップとともに、両社の叡智を見事に共有してヴァンキッシュ ザガート コンセプトを製作したことに誇りに感じています。このニューモデルは、50年前から連綿と続く重要な関係の本質を表しています」と述べている。

(編集部:小林 隆)