フォルクスワーゲン、2011年にポルシェと統合自動車グループを設立
統合へ向けてのステップを公開し、カタールがポルシェ株を購入

2009年8月17日発表



 フォルクスワーゲン グループ ジャパンは8月17日、ポルシェとの統合自動車グループ設立に向けて8月13日に基本合意したと発表した。経営統合は2011年を予定しており、今後統合へ向けて段階的に手続きを踏んでいくことになる。

 現在フォルクスワーゲン グループは、フォルクスワーゲン乗用車部門、アウディ、ランボルギーニ、シュコダ、ベントレー、ブガッティ、セアトの乗用車7ブランドと、フォルクスワーゲン商用車、スカニアの商用車2ブランドを持つが、これにポルシェが加わることで、新統合会社では10のブランドを擁するものになる。

 統合へ向けてのステップとしては、フォルクスワーゲンがポルシェ オートモービルホールディングの100%子会社であるポルシェの株式42%を2009年末までに取得。2011年中をめどにフォルクスワーゲンとポルシェ オートモービルホールディングの統合を図るとしている。

 また、2009年9月15日付けでポルシェ オートモービルホールディングのCEO(Chief Executive Officer)にフォルクスワーゲンのCEOであるDr.マルティン・ヴィンターコルン会長が就任し、CFO(Chief Financial Officer)にもフォルクスワーゲンのCFOであるハンス・ディーター・ペッチ氏が就任する。

 この経営統合により、年間販売台数約640万台、従業員数40万人以上の統合自動車グループが設立され、長期的にはグループの営業利益を7億ユーロほど増加させると予測している。

 8月14日には、カタールの政府系ファンドであるカタール ホールディングがポルシェ オートモービルホールディングの普通株を10%取得することに合意したことも発表され、同時にポルシェが保有するフォルクスワーゲン株の購入オプションもカタールに売却されることが明らかになっている。このオプションを行使することで、カタールはフォルクスワーゲンの第3位の株主になれる。

 統合後の株主構成は今後の状況によって変動するとしながら、ポルシェおよびピエヒ一族が筆頭株主であり、第2位は独ニーダーザクセン州政府になると予測している。

(編集部:谷川 潔)
2009年 8月 18日