J.D.パワー、ナビゲーションシステム顧客満足度調査
市販ナビの満足度第1位は、据え置き型はサイバーナビ、PNDはnav-u

2009年10月8日発表



 CS(顧客満足度)に関する調査などを行っているJ.D.パワー アジア・パシフィックは10月8日、「2009年日本ナビゲーションシステム顧客満足度調査」<市販ブランド 据え置き型ナビセグメント/PND セグメント>の結果を発表した。

 この調査は、市販のカーナビの顧客満足度を測定するもので、検索・案内機能だけでなく、音楽・映像機能、通信を利用したサービスなど、車載情報機器としてのナビの評価を幅広く測定している。3回目となる今年の市販ナビ調査では、新たにPNDセグメントを新設し、従来の据え置き型ナビと区別したのが特徴。

 調査対象者は2007年4月~2009年3月の間に市販ナビを購入した利用者で、2009年7月にインターネット調査を実施した。回答者は据え置き型で2372人、PNDで1115人。

 据え置き型の満足度に影響を与えているのは、「ドライビングサポート(40%)」「カーライフサポート(39%)」「コスト(12%)」「サービスサポート(9%)」の順で、PNDでは、「ドライビングサポート(47%)」「コスト(30%)」「カーライフサポート(16%)」「サービスサポート(8%)」の順。カッコ内は総合満足度に対する影響度だが、PNDではよりコストが重視されていることが分かる。

 なお、サービスサポートは、カーナビのカタログやメーカーホームページ、または購入店舗から得られる各種情報の評価を、ドライビングサポートは、目的地検索やルート案内、地図情報などカーナビの基本機能の評価を、カーライフサポートは、音楽・映像再生機能や、PC・携帯電話との連携機能の評価を指す。

 据え置き型の顧客満足度ランキングでは、対象となった6ブランド中、パイオニアのサイバーナビが596ポイントで2年連続1位。サイバーナビはサービスサポート、ドライビングサポート及びカーライフサポートの3つのファクターが対象ブランド中トップ評価となっている。2位はパナソニック「ストラーダFクラス(570ポイント)、3位は僅差でパイオニア「楽ナビ」(569ポイント)となった。

 初のPNDの調査では、対象となった3ブランド中、ソニー「nav-u(ナブ・ユー)」が552 ポイントで1位、2位はサンヨー「ゴリラ」(540 ポイント)、3位はパイオニア「エアーナビ」(538ポイント)となり、nav-uはドライビングサポートとコストが、対象ブランド中1位であった。

 J.D.パワーは今回の結果を、PNDユーザーは据え置き型に比べ価格重視の傾向があり、新規ユーザーが多いこと、PNDの価格に関する評価は高いが、総合満足度は据え置き型の水準に及んでいないこと、今後購入したいナビタイプの意向をみると、据え置き型では次回も「据え置き型を買う」という回答が半数以上あったことなどから、PNDの市場が急激には拡大していかないことを示唆していると結論づけている。

(編集部:谷川 潔)
2009年 10月 9日