JHFCプロジェクト、燃料電池車の長距離走行実証が成功
1100kmを2回の燃料補給で完走。燃料電池車の航続距離を実証

実証に参加した3台の燃料電池車

2009年11月11日、12日



 水素・燃料電池実証プロジェクト(JHFCプロジェクト)は、11月11日、12日に実施した「燃料電池自動車(FCV)による1100kmの長距離走行実証」のリポートを掲載した。

 FCVで東京~福岡の1100kmを走行し、FCVが長距離走行可能であることを実証するイベント。トヨタ「FCHV-adv」、日産「エクストレイルFCV」、ホンダ「FCXクラリティ」の3台が走行した。

走行実証に参加した3台の燃料電池車。左からトヨタ「FCHV-adv」、日産「エクストレイルFCV」、ホンダ「FCXクラリティ」
走行実証のルートと日程。前後には日光水素ステーションの開所式や完走式のイベントが行われた

 一行は東京 霞ヶ関の経済産業省を11日9時に出発。愛知県(11日17時)と岡山県(12日14時)で水素を充填し、12日19時に福岡県北九州市の北九州水素ステーションに3台揃ってゴールした。

 全走行距離は1137kmで、走行時間は19時間。3台が使用した水素は合計28.8kgで、平均燃費は118.4km/kg。もっとも燃費がよかった車両は、水素使用量8.6kg、燃費132km/kgだった。

 既存の燃料電池車で、最も水素を多く搭載できるものは、6kgを搭載できるため、この成果から計算すると「1回の満タンで714kmの走行可能」となる。同プロジェクトでは、燃料電池車がガソリン車と同等の航続距離を持っていることを実証できたとしている。

11日に東京 霞ヶ関の経済産業省を出発12日朝、大阪府庁を訪問
3台揃って北九州水素ステーションにゴールした
愛知県(左)と岡山県で水素を充填した

 

(編集部:田中真一郎)
2009年 11月 13日