RJC、「2010年次RJCカー オブ ザ イヤー」の受賞式を開催

受賞メーカースタッフとRJC所属のジャーナリストらとの記念撮影

2009年12月15日開催



 RJC(日本自動車研究者・ジャーナリスト会議)は12月15日、「2010年次RJCカー オブ ザ イヤー」の受賞式を開催した。これは11月17日にツインリンクもてぎで行われた最終選考会にエントリーした、国産車部門、インポート部門、テクノロジー部門それぞれの6ベストモデルを表彰するもので、会場には受賞メーカーのスタッフやRJCに所属するジャーナリストらが集まった。表彰式では各部門の最優秀賞受賞メーカーに表彰状とトロフィー、優秀賞受賞メーカーに盾が贈られた。

 式の冒頭で、RJC会長・理事の片山光夫氏は「今年は政治も経済も大揺れに揺れた。自動車業界においても米国では自動車産業の衰退が予測される一方で、中国・インド市場が拡大し、勢力図というものが大幅に変わりつつある、そのような節目の年となった。しかし、そのような中でもイヤーカーの候補車の数は多く、国内外で50車種を越える状況だった。とくにハイブリッド車の増加や電気自動車の市場投入など、環境対応車の技術は目覚ましいものがあった。2010年次の国産車部門、インポート部門、テクノロジー部門では、これら環境対応車を中心に選ばせて頂いた。RJCとしては、これから発表される新技術をどのようにかみ砕いて消費者に伝えていき、さらに消費者が正しい判断をできるようにするのが1つの使命だと考えている。カー オブ ザ イヤーにも色々と種類があるが、RJCの存在価値を改めて確認し、安全で楽しいこれからの自動車社会を作るための手伝いができればと考えている」と述べた。

国産車部門、インポート部門、テクノロジー部門の最優秀賞受賞メーカーには手前の表彰状とトロフィー、優秀賞受賞メーカーには奥の盾が贈られたRJC会長・理事の片山光夫氏

 以下、各部門における受賞者を紹介する。

【RJCカー オブ ザ イヤー(国産車)】

国産車部門で最優秀賞を受賞した本田技研工業「インサイト」。本田技術研究所のインサイト開発責任者 関康成氏は「折しも昨年、T型フォードが量産されて100年を迎える年だった。今年は100年に1度と言われる不況のなか、自動車産業としても新たな100年を目指して歩み始めた年になった。環境に優れ、お買い求めしやすい価格設定とし、より多くの消費者に乗っていただきたい、そんな想いとともに地球環境に優しいインサイトが選ばれたことを非常に嬉しく思う。今後も喜ばれる商品作りをしていきたい」と語った
三菱「i-MiEV」トヨタ「プリウス」
マツダ「アクセラ」スズキ「スプラッシュ」スバル「レガシィ」

【RJCカー オブ ザ イヤー(インポート)】

インポート部門の最優秀賞を受賞したアウディ「Q5」。受賞について、アウディ ジャパンのドミニク・ベッシュ社長は「今年は輸入車にとって厳しい1年になった。その中でもこのような賞を頂けたことは、アウディジャパンのPRチームや開発チームへの支持とも感じられ、非常に嬉しく思う。我々はこの受賞で勇気づけられ、今後もよい製品を開発するために努力を続け、そして市場が発展していくことを願っている」と述べた
フォルクスワーゲン「ゴルフ GTI」アルファ ロメオ「ミト」
メルセデス・ベンツ「SクラスHYBRID」メルセデス・ベンツ「Eクラス セダン/クーペ」プジョー「308CC」

【RJCテクノロジー オブ ザ イヤー】

テクノロジー部門の最優秀賞を受賞したマツダのアイドリングストップ機構「i-stop(アクセラ)」。受賞についてマツダ 執行役員 藤原清志氏は「i-stop技術が生まれてから量産に至るまで社内で喧々諤々し、一時はどうなるのか分からなかったが、最後は営業から工場までチーム一丸となり、世に送り出すことができた。そういった意味で、このチームを誇りに思うし、今日頂いた賞を自信に変えてまた来年に向けて努力していきたい」と述べた。さらに再来年にはパワートレーン技術“SKYTECH(スカイテック)”での受賞を目指していることを明かした
三菱「電気自動車システム(i-MiEV)」メルセデス・ベンツ「ハイブリッドシステム(SクラスHYBRID)」
スバル「リニアトロニック(レガシィ)」スズキ「副変速機付きCVT(パレットSW)」ダイハツ「バックモニター内蔵ルームミラー(ミラ ココア)」

(編集部:小林 隆)
2009年 12月 15日