J.D.パワー、新車装着タイヤの顧客満足度調査
ブリヂストンが3つのセグメントで1位の評価

2010年1月7日発表



 CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関であるJ.D. パワー アジア・パシフィックは、2009年日本OEタイヤ顧客満足度調査の結果を発表した。OEとは、Original Equipmentの意味で、新車に装着されているタイヤのこと。

 調査は乗用車を新車で購入し、7~18カ月が経過したユーザーを対象に実施。軽自動車、コンパクトカー、パッセンジャーカー、ミニバン、SUVの5つのセグメントで分析を行っている。調査を行うのは今年で8回目で、2008年5月から2009年4月の間に新車を購入した乗用車ユーザーに対し、2009年11月にインターネット調査を実施。総計8017人から回答を得たものだと言う。

 総合的な満足度は、「ハンドリング/グリップ性能」「乗り心地/静粛性」「耐久性/信頼性」「見映え」の4つのファクターで構成され、各ファクターにおける詳細項目に対するユーザーの評価を基に、総合満足度スコアを1000点満点で算出したもの。各セグメントにおける総合満足度ランキングの結果は以下のとおりとなった。

軽自動車・セグメント タイヤブランド別総合満足度

軽自動車・セグメント
 ダンロップが総合満足度546ポイントを獲得し1位。2位は総合満足度545ポイントの同スコアでブリヂストンとヨコハマとなり、この3ブランドがセグメント平均(540ポイント)を上回った。軽自動車はタイヤブランドごとの評価差が他のセグメントに比べて小さいとしている。

軽自動車・セグメント タイヤブランド別総合満足度

コンパクトカー・セグメント
 ブリヂストンが総合満足度563ポイントで3年連続の1位。すべてのファクターにおいてランキング対象ブランド中、最も高い評価を得ている。セグメント平均(553ポイント)を上回ったブランドはブリヂストンのみ。

コンパクトカー・セグメント タイヤブランド別総合満足度

パッセンジャーカー・セグメント
 1位は5年連続でミシュラン(633ポイント)。「見映え」「乗り心地/静粛性」で最も高い評価を得ている。2位は626ポイントでコンチネンタル。「ハンドリング/グリップ性能」「耐久性/信頼性」で最も高い評価を得た。3位は610ポイントのブリヂストンで、すべてのファクターでセグメント平均を上回っている。以上の3ブランドがセグメント平均(587ポイント)を上回った。

パッセンジャーカー・セグメント タイヤブランド別総合満足度

ミニバン・セグメント
 ブリヂストンが572ポイントで2年連続の1位。すべてのファクターでランキング対象ブランド中、最も高い評価を得た。2位は565ポイントでヨコハマ。この2ブランドがセグメント平均(559ポイント)を上回った。

ミニバン・セグメント タイヤブランド別総合満足度

SUV・セグメント
 1位は604ポイントでブリヂストン。「見映え」「乗り心地/静粛性」「ハンドリング/グリップ性能」で最も高い評価を得た。2位は601ポイントでミシュラン。「耐久性/信頼性」でトップだった。以上の2ブランドがセグメント平均(589ポイント)を上回った。

 J.D.パワーによれば、今回の調査では、車を買い替える前に購入した夏用タイヤのブランドとOEタイヤのブランドが同じであれば、74%のユーザーが次回も同じブランドの夏用タイヤを購入したいという意向を示し、さらにOEタイヤの満足度が800ポイント以上の場合は、その意向は88%に高まっていると言う。また、車を買い替える前に購入した夏用タイヤのブランドとOEタイヤのブランドが異なっている場合では、次回もOEタイヤと同じブランドの夏用タイヤを購入したいというユーザーは19%であるが、OEタイヤの満足度が800ポイント以上になるとその割合は46%に高まると言い、夏用タイヤ市場のシェア拡大において、OEタイヤの満足度を高めることが重要だとまとめている。

※記事中グラフの調査レポート発行者および出典:J.D. パワーアジア・パシフィック2009年日本OEタイヤ顧客満足度調査

(瀬戸 学)
2010年 1月 7日