超辛口のクルマ番組「トップ・ギア(2007/2008)」
チャンネル銀河で放送中

トップ・ギア。中央がメインキャスターのジェレミー・クラークソン、左がリチャード・ハモンド、右がジェームズ・メイ。この3人で番組が進行する

チャンネル銀河
本放送:毎週金曜深夜0時30分~1時30分
再放送:毎週土曜11時~12時



 以前からクルマ好きの間で話題になっていた海外のクルマ番組が「トップ・ギア」。毎回1つのテーマを設け、スーパーカーやチューニングカー、クラシックカーなどを紹介。そのテーマも“キャンピングカーでのレース”や“中古車をパトカーにしては?”といったものや、“GT-Rと新幹線はどちらが速いのか?”など飲み屋のネタ話的なものに本気で取り組んでいく。

 番組のメインキャスターはジェレミー・クラークソンで、このクラークソンの運転テクニックがスゴイ。クローズドサーキットでは白煙を上げながらスーパーカーを振り回し、イギリスBBCによる製作番組らしく、クルマに対するインプレッションは超辛口。数千万円もするスーパーカーに「高いだけで、盛り上がりに欠けるクルマ」と評したり、高価なオプションパーツに対して「この出っ張りが○○ポンド」とちゃかしたりと、言いたい放題。性能を十分引き出した映像を見せられた上でのコメントなので、妙な説得力はある。

とんでもない走行シーンが毎回繰り広げられる

 クラークソンの脇を固めるのが、リチャード・ハモンドとジェームズ・メイで、ハモンドはボケ役、メイはハモンドに突っ込むクラークソンをなだめる仲裁役というところか。
 この3人で番組は進行し、サーキット、一般道を使っての走行シーンが流された後画面はスタジオへ。スタジオでは観客とともに、ハモンドらがクルマを紹介し、そのクルマがいかに優れているか、いかに高価か、そしていかにダメな部分があるかを軽妙なしゃべりで観客に訴えかけていく。その内容も「ランボルギーニの特別仕様車にしては楽しめない、ロケットやマシンガンを搭載すべきだ」など聞いていて楽しめるものばかり。あきれた発言を繰り出すハモンドらと、それに対する観客の反応もこの番組の見どころだろう。

 そして、この番組のウリとなっているのが、決してヘルメットを外さない謎のレーサー「スティグ」によるタイムアタックだ。ランボルギーニやフェラーリのクルマなど、高価なスーパーカーによるタイムアタックを、スティグがクローズドコースで行う。猛スピードでコーナーを駆け抜け、スーパーカーと格闘するスティグのドライビングは一見の価値があるもので、参考になる(?)人もいるのではないだろうか。ここでのタイムアタックは毎回スタジオに張り出され、そのタイムをもとにハモンドがコメント。辛辣なコメントが飛び出すのが常となっており、それは番組を見てのお楽しみだ。

 今回、チャンネル銀河で放送されるのはこのトップ・ギアの2007/2008シーズン版。イギリス製作のため欧州のスーパーカーやクラシックカーが登場する回が多いのだが、日産「GT-R」や、スバル「インプレッサ」、三菱「ランサー エボリューション」の登場する回もある。

 チャンネル銀河の視聴には、CATVでの視聴契約や、110度CSデジタルのスカパー!e2との契約が必要になる。詳細はチャンネル銀河のWebページを見てほしいが、日本ではあり得ないほどのハチャメチャな番組内容だけに、クルマ好きなら一度はトップ・ギアを見ておこう。

(c)BBC/2007、(c)BBC/2008

(編集部:谷川 潔)
2010年 1月 21日