フォーミュラ・ニッポン新規参戦ドライバープライベートテスト
雨の鈴鹿サーキットで開催

雨の鈴鹿で開催された「フォーミュラ・ニッポン新規参戦ドライバープライベートテスト」

2010年2月26日開催



 フォーミュラ・ニッポンを運営する日本レースプロモーション(JRP)は2月26日、新規参戦ドライバープライベートテストを、鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市稲生町)で開催した。

 このプライベートテストは、フォーミュラ・ニッポンに新規参戦するドライバーのテストとして位置づけられているが、今回は再参戦ドライバーを含む5選手が参加。参加したドライバーはTeam LeMansがケイ・コッツォリーノ選手、ヘンキ・ワルドシュミット選手の2名、CERUMO/INGINGが井口卓人選手。TEAM IMPULからは新規参戦ではないもののジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手がテストに参加した。また、トヨタはエンジン開発テストのために参加し、立川祐路選手がマシンを走らせた。

 この日は終日あいにくの雨となり、テストはすべてレインタイヤでの走行となった。走行したマシンはFN09、エンジンはTOYOTA RV8Kと共通だ。Team LeMansは国本京佑選手が昨年使用したマシンを使い、午前中はコッツォリーノ選手、午後はワルドシュミット選手というプログラムをこなした。

 コッツォリーノ選手はイタリア出身だが、日本語が堪能。レースイベントのトークショーでは、ほかの海外ドライバーの通訳をすることもあり、底抜けに陽気な愛されるキャラクターだ。2009年は戸田レーシングから全日本F3に参戦、シリーズポイント4位の実績を残している。2008年にフォーミュラ・ニッポンのルーキーテストで当時のFN06を走らせた経験はあるが、現行マシンのFN09に乗るのは初めて。9時から2時間の走行となった午前中のセッションで、数周ごとにピットインを繰り返しながら出したベストタイムは1分58秒342となった。

2コーナーを飛び出しコースに戻るワルドシュミット選手

 同じマシンで午後のセッションを走ったのがワルドシュミット選手だ。ワルドシュミット選手はオランダ出身。2006年からTDP(トヨタ・ヤング・ドライバーズ・プログラム)と契約し、2006年、2007年はフォーミュラ・ルノー、2008年からF3ユーロシリーズに参戦。昨年シリーズ12位となっている。

 ワルドシュミット選手は2009年11月に富士スピードウェイで行われたフォーミュラ・ニッポンのルーキーオーディションでFN09を走らせた経験はあるが、鈴鹿サーキットを走るのは初めて。14時から2時間行われた午後のセッションも雨の悪条件となった。初めての鈴鹿サーキットということもあり、ほかのドライバーとは2コーナーのライン取りが異なっていたし、途中で2コーナーをオーバーランするシーンもあったが、ベストタイムは1分58秒302とほんのわずかコッツォリーノ選手を上回った。

 Team LeMansはコッツォリーノ選手、ワルドシュミット選手のどちらか1名を乗せることになると思われるが、コースへの慣れ、FN09のドライブ経験、午前と午後のコースコンディションの違いなどもあり、この日のテストタイムを見る限りは互角といった印象だ。どちらのドライバーが選ばれても楽しみな存在となりそうだ。逆にどちらか1人が乗れないことが残念に感じられる結果となった。


 CERUMO/INGINGは昨シーズン立川祐路選手がドライブしたマシンで井口卓人選手を走らせた。井口選手は昨年全日本F3にトムスから参戦、シリーズ2位の実績を残している。SUPER GTではCOROLLA Axio apr GTでGT300クラスに参戦している。

 井口卓人選手は午前中のセッションでは、中盤にスプーンコーナーでガス欠でストップ。終了5分前には逆バンクコーナーからダンロップコーナーに駆け上がるところでスピン・コースアウトしてマシンにダメージを負ってしまった。午後のセッションはマシン修復のため、50分ほど遅れてコースインとなるなど、やや消化不良の走行となった。午前中のベストタイムは1分59秒302、午後は2分00秒366という結果となった。

午前中のセッション終了間際にコースアウトし、ピットに運ばれた井口選手のマシン

 雨の悪コンディションの中、午前も午後もトップタイムを叩き出したのはTEAM IMPULのマシンを走らせたオリベイラ選手だ。オリベイラ選手は2005年には全日本F3でシリーズチャンピオンを獲得、フォーミュラ・ニッポンには2007年、2008年とフル参戦し1勝している。昨年はSUPER GT、GT500クラスにHIS ADVAN KONDO GT-Rで参戦、第1戦の岡山で勝っている。

 オリベイラ選手が乗ったのは、昨シーズン平手晃平選手がドライブした20号車だ。すでに実績のあるドライバーだけに終始安定した走行を見せ、午前中のセッションのベストタイムが1分56秒750、午後のセッションが1分56秒567と、ほかのドライバーを1秒以上引き離すトップタイムで実力を見せつけた。

 この日はフォーミュラ・ニッポンのエンジンサプライヤーであるトヨタもテストマシンを走らせた。昨年はホンダエンジンを搭載するNAKAJIMA RACINGのロイック・デュバル選手にドライバーズチャンピオンを獲得されただけに巻き返しの年となる。今回のテストでは、ベテラン立川祐路選手がマシンを走らせた。

 この日、トヨタのテストマシンのピットのみ撮影禁止となっていた。数周ごとにピットインを繰り返し、セッティングを変更しながら、午前2時間、午後2時間の走行時間を目一杯使用して走行が続けられた。立川選手のラップタイムは午前中が1分57秒881、午後が1分59秒050となった。

ドライバーチーム午前午後
ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラTEAM IMPUL1分56秒7501分56秒567
立川祐路TOYOTA(テストカー)1分57秒8811分59秒050
ヘンキ・ワルドシュミットTeam LeMans出走せず1分58秒302
ケイ・コッツォリーノTeam LeMans1分58秒342出走せず
井口卓人CERUMO/INGING1分59秒3022分00秒366

 2010年のフォーミュラ・ニッポンは全7戦が予定され、開幕戦は4月17日、18日に鈴鹿サーキットにて開催となる。今年も熱い戦いを期待したい。

ケイ・コッツォリーノ選手

ヘンキ・ワルドシュミット選手

井口卓人選手

ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手

立川祐路選手

(奥川浩彦)
2010年 3月 1日