スバル、2011年モデルの米国仕様「インプレッサWRX STI」公開
WRX STIに4ドアセダンを投入、WRXも同時公開

アンベールされた2011年仕様のインプレッサWRX STI(4ドア)

2010年4月1日公開



 スバル(富士重工業)は4月1日、2011年モデルの米国仕様「インプレッサ WRX STI」「インプレッサ WRX」を、ニューヨーク国際自動車ショー(一般公開:4月2日~11日)で公開した。日本では5ドアのWRX STIのみだが、今回の米国仕様ではWRXとWRX STIの2グレードに、それぞれ4ドアと5ドアが用意される。日本への導入は現段階では未定。

インプレッサWRX STI(4ドア)インプレッサWRX STI(5ドア)
インプレッサWRX(4ドア)インプレッサWRX(5ドア)

インプレッサ WRX STI
 WRX STIシリーズは、従来は5ドアハッチバックモデルのみの設定だったが、新たに4ドアモデルをラインアップした。4ドアの全長は5ドアより165mm長く、エクステリアのデザインが若干異なるが、メカニズムやインテリアデザインなどは共通となる。

 ボディーサイズは4ドアが4580×1795×1470mm(全長×全幅×全高)で、5ドアは全長が165mm短い4415mmとなる以外は共通。エンジンは最高出力305hp/6000rpm、最大トルク290Ib-ft/4000rpmを発生する水平対向4気筒DOHC 2.5リッターターボ。

 インプレッサ WRX STIの主な諸元は次のとおり。

インプレッサ WRX STI(4ドア)
インプレッサ WRX STI(5ドア)
インプレッサ WRX STI主要諸元
ボディーサイズ4580×1795×1470mm(4ドア)
4415×1795×1470mm(5ドア)
ホイールベース2625mm
トレッド(前後)1530/1540mm
エンジン水平対向4気筒DOHC 2.5リッターターボ
排気量2457cc
最高出力305hp/6000rpm
最大トルク290Ib-ft/4000rpm
タイヤサイズ245/40 R18
乗員定員5名

 4ドアモデルは「ワイド アンド ロー」をデザインコンセプトに、力強さと存在感を表現したと言い、5ドアモデルと同様に大きく張り出したフェンダーが特徴となるほか、専用設計された大型のリアスポイラーが目を引く。リアスポイラーは翼部の空力性を考慮した立体的な造形が与えられ、これは「WRX STIの進化したパフォーマンスを象徴」したものだと言う。

 また、リアコンビネーションランプの外側にフェンダー面を配置することで、リアの厚みを強調し、安定感を演出。ツインデュアル形状のマフラーカッターも4ドア専用のもので、材質にステンレスを使用する。

 メカニズム面においては、サスペンションの成熟が図られた。その開発はニュルブルクリンクサーキットをはじめとした国内外のさまざまな条件下で行われ、コーナリング性能やハンドリング性能、車体安定性に磨きをかけたと言う。

 具体的には、前後ダンパーの減衰力のチューニングや、スプリングおよびスタビライザーの仕様変更などが施され、車高は5mm下げられた。

 フロントサスペンションはアルミ製ロアアームを新たに設計し、アームのブッシュをピロボールに変更することでトーとトレッドの剛性を向上。またリアサスペンションのサブフレームブッシュの仕様変更も行い、トーとキャンバーの剛性を高めた。

 そのほか4ドア/5ドア共通の改良点は、フロントフェイスではフォグランプまわりのブラックアウト化、黒を基調としたフロントグリルを新たに採用。標準装備の18インチアルミホイールは軽量タイプを使用し、さらにハイラスター塗装を施すことで上質感を高める。オプション設定のBBS製の18インチアルミホイールにも同様の処理が行われる。ボディーカラーには新色の「プラズマ ブルー シリカ」が追加された。

4ドアのSTI専用設計の大型リアスポイラー。翼部が立体形状になっているのが分かる
18インチアルミホイールを標準装備。タイヤはダンロップ製サスペンションでは前後ダンパーの減衰力のチューニングや、スプリングの仕様変更を実施

 インテリアはインストルメントパネル、ドアトリム、ステアリングの加飾部のカラーリングをグレーからダークグレーに変更し、シルバーの加飾部とコントラストをもたせることで、スポーティなコクピットを演出したと言う。また、標準装備のオーディオにBluetooth機能を追加し、ステアリング部にBluetoothハンズフリー通話に対応したスイッチを追加して利便性も高める。また、コンソールボックス内にはUSBジャックを備える。

インテリア

インプレッサ WRXの5ドア(右)と4ドア(左)

インプレッサ WRX
 インプレッサ WRXは、WRX STIと同様のワイドボディーとしたことで、前後トレッドを35/40mm拡大。さらにタイヤ幅を10mm広げたことで、ハンドリング性を高めたほか、リアサスペンションのサブフレームブッシュの仕様変更を行い、高速走行時の安定性や路面追従性を向上させたと言う。ボディーサイズはWRX STIと同様に4ドアが4580×1795×1470mm、5ドアが4415×1795×1470mm。

 エクステリアではフェンダーに「WRX」のガーニッシュを奢るほか、ガンメタリック塗装が施された専用の17インチアルミホイールを装着。5ドアモデルのルーフスポイラーはSTIと共通だが、4ドアモデルはWRX専用デザインのものを装備する。ボディーサイズやホイールベース、トレッドはSTIと共通。

 インプレッサ WRXの主な諸元は次のとおり。

インプレッサWRX主要諸元
ボディーサイズ4580×1795×1470mm(4ドア)
4415×1795×1470mm(5ドア)
ホイールベース2625mm
トレッド(前後)1530/1540mm
エンジン水平対向4気筒DOHC 2.5リッターターボ
排気量2457cc
最高出力265hp/6000rpm
最大トルク244Ib-ft/4000rpm
タイヤサイズ235/45 R17
乗員定員5名
インプレッサ WRX(4ドア)
インプレッサ WRX(5ドア)

(編集部:小林 隆)
2010年 4月 2日