ダイムラーAGと東レ、CFRP部品を共同開発へ
3年以内に共同開発部品をメルセデス・ベンツ量産モデルに導入

2010年4月28日発表



 ダイムラーAGと東レは4月28日、量産車向けCFRP(炭素繊維強化プラスチック)部品の共同開発を行うと発表した。

 東レは炭素繊維複合材料事業において、自動車分野における市場拡大を最重要課題としている。一方で、ダイムラーAGは環境対応を最重要戦略とし、さらなる燃費向上と排出ガス削減に向けて「メルセデス・ベンツの全モデルについてホワイトボディーを先代より最大10%軽量化する」という開発目標を掲げており、今回の合意は両社の思惑が合致したものとなる。

 CFRPで作られた部品は、同等のスチール部品やアルミニウム部品と強度を同等としながら、重さはスチールより最大50%、アルミニウムより約30%軽量化できると言う。CFRP部品を車体に採用することで車重を軽量化し、燃費効率の改善とともにCO2排出量削減を図っていく。

 両社は今後、東レが開発したCFRPの「ハイサイクルRTM(Resin Transfer Molding)成形技術」を活用し、CFRP自動車部品の開発を進めていく予定で、3年以内にメルセデス・ベンツの量産モデルにCFRP部品を採用するとしている。

(編集部:小林 隆)
2010年 4月 28日