高速無料化によるCO2排出量予測、国交省は「微減」、環境省は「微増」


 国土交通省(国交省)と環境省は5月7日、平成22年度 高速道路無料化社会実験がCO2排出量に与える影響についての予測を発表した。

 これによると、国交省は-0.1%(-25万t/年)、環境省は+0.1%(+33万t/年)と予測。増減の違いはあれ、CO2排出量への影響は「僅か」という点で揃った。

 結果が異なるのは、両省で試算の条件等が異なるため。いずれも2005年度の道路交通調査や、現在の有料道路状況などを元に試算しているが、国交省は無料化で誘発される交通や、他の交通機関からの転換を考慮していない。また環境省は、混雑の度合いを考慮していないなどの課題を持っている。

 同社会実験は、高速道路全路線の18%にあたる区間の通行料を、全日・全車種無料とするもの。国交省と環境省は、この実験で得られたデータを元に、CO2排出量について協力して検証することになっている。

(編集部:田中真一郎)
2010年 5月 7日