ビー・エム・ダブリュー、「MINI」を改良、エコカー減税対象に
エンジンを改良、アイドリングストップやブレーキ回生を装備

MINI Cooper S

2010年3月生産以降
価格:217万円~362万円



 ビー・エム・ダブリューは5月11日、MINIを改良し、うち9車種をエコカー減税の対象とした。各車のエンジンを変更し、ブレーキエネルギー回生システムや、一部にアイドリングストップ機構を搭載したため。

 グレードと減税率は次のとおり。

モデル名トランスミッション排ガス規制平成22年度燃費基準エコカー減税 減税率自動車グリーン税制減税率価格
MINIONEMT★★★★+25%75%50%217万円
AT☆☆☆達成230万円
CooperMT★★★★+25%75%50%257万円
AT☆☆☆達成270万円
Cooper SMT★★★★+20%50%297万円
AT★★★★-310万円
MINI クラブマンCooperMT★★★★+25%75%50%277万円
AT☆☆☆達成290万円
Cooper SMT★★★★+20%50%321万円
AT★★★★+20%50%334万円
MINI コンバーチブルCooperMT★★★★+25%75%50%299万円
AT☆☆☆達成318万円
Cooper SMT★★★★+25%75%50%349万円
AT★★★★+20%50%362万円

 今回の変更は2010年3月生産以降のMINIが対象。「MINI ONE(ミニ・ワン)」は従来、1.4リッターだったエンジンを1.6リッターとし3馬力の出力アップ、ハッチバックモデルで19%の燃費改善を果たした。

 「MINI Cooper(ミニ・クーパー)」は同じ1.6リッターエンジンながら、オイルポンプのマッピング変更、フリクションの改善を行い、エンジン出力が約2.3%向上した。燃費はハッチバックが約19%、コンバーチブルが約10%、クラブマンが約14%改善された。

 「MINI Cooper S(ミニ・クーパー・エス)」は、1.6リッターのツインスクロール・ターボチャージャー付直噴エンジンに、可変バルブタイミング機構「バルブトロニック」を搭載、9馬力の出力向上となった。燃費改善はハッチバックが約33%、コンバーチブルが約25%、クラブマンが約28%の改善となった。

 また「MINI John Cooper Works」を除くMINIの全車に、ブレーキを踏んだときに、アクセルべダルから足を離した際に生じる運動エネルギーを電力に変換する「ブレーキ・エネルギー回生システム」を搭載する。このシステムによってバッテリーを充電し、燃費向上に役立てる。BMWではこのシステムを「マイクロ・ハイブリッド・テクノロジー」と呼んでいる。

 アイドリングストップ機構は「エンジン・オートマチック・スタート・ストップ機能」という名称で、MT車のみ搭載する。ギアをニュートラルにしてクラッチペダルを戻した状態のとき、エンジンを自動的に停止する仕組みで、クラッチペダルを踏み込むとエンジンが自動的にかかるようになっている。

 この改良にともない、新たな環境対応のオプションが用意される。4万円のカーボン・オフセット付 特別オプション「ミニマリズム・パッケージ」で、グリーンのドアミラーキャップと、サイドのターンシグナルライトまわりに装着するサイドスカットルを装備するほか、森林保護団体「モア・トゥリーズ」が進める日本国内の森づくりに投資し、800kgのCO2をオフセットすることができる。さらに、モア・トゥリーズが発行するカーボン・オフセットの証明書と間伐材で作成した木製パズルが贈られる。

 なおこのオプションは、「チリ・レッド」「インターチェンジ・イエロー」「ブリティッシュ・レーシング・グリーン」「レーザー・ブルー」「ナイトファイアー・レッド」の車体色には装着できない。

MINI One
MINI Cooper

(正田拓也)
2010年 5月 11日