米マイクロソフト、Windows Embedded Automotive 7の提供を開始

Windows Embedded Automotive 7ロゴ

2010年10月19日(現地時間)発表



 米マイクロソフトは10月19日(現地時間)、Windows Embedded Automotive 7の提供を開始したと発表した。

 Windows Embedded Automotive 7は、組み込み機器用のOSで、通信やエンターテインメント、ナビゲーション、情報の統合サービスを提供するソフトウェアプラットフォーム。車載情報端末に搭載することで、各種情報機能の開発が容易になる。

 Automotive 7では、Silverlight開発ツールの利用による高度なHMI(Human Machine Interface)のサポート、音声コマンドやタッチ入力、Bluetooth通信による携帯電話のハンズフリー機能、iPodなどのMP3プレイヤーのサポートがうたわれている。

 特に音声コマンドに関しては、同社の音声認識エンジンであるTellmeを使い、すべてのインターフェイスを音声で利用できるハンズフリーシステムコマンドを提供すると言い、テキストメッセージを音声で返信する機能が加わる。現在サポートされている言語は、英語(米国)、英語(英国)、ドイツ語、スペイン語(メキシコ)、スペイン語(スペイン)、フランス語(カナダ)、フランス語(フランス)、韓国語の8つの言語になる。

 CPUはマルチコアIA(Intel Architecture、いわゆるx86アーキテクチャ)、ARM v7、SH4アーキテクチャに対応する。

 日産自動車はリーフの情報システムに、フォードはSyncに、フィアット グループ オートモービルズはBlue&Meに、アルパインは車載情報端末にAutomotiveを利用していることから、このAutomotive 7の発表にあたり、各社からのコメントが寄せられている。

Windows Embedded Automotive 7のブロックダイヤグラム。青い部分がマイクロソフトから提供される機能。ユーザーインターフェイスなどは各社が独自に設計するSilverlightが使えるようになったことで、デザインチームと開発チームが同じ環境でHMIの開発を行えるようになったHMI開発のワークフロー。それぞれの環境はXAML(Extensible Application Markup Language)経由でのやり取りを行っている

(編集部:谷川 潔)
2010年 10月 20日