メルセデス・ベンツ、「CLクラス」をマイナーチェンジ
新開発ダウンサイジングV8ツインターボエンジンを搭載

2010年11月8日発売
1630万~3020万円



 メルセデス・ベンツ日本は、「CLクラス」を一部改良し、11月8日に発売した。

モデルエンジンステアリング位置価格
CL 550 BlueEFFICIENCYV型8気筒 4.7リッター
直噴ツインターボ
左/右1630万円
CL 600V型12気筒 5.5リッター
ツインターボ
2056万円
CL 63 AMGV型8気筒 5.5リッター
直噴 ツインターボ
2275万円
CL 65 AMGV型12気筒 6リッター
ツインターボ
3020万円

LED灯火を採用
 CLクラスはピラーレスハードトップを持つ同社の最高級2ドアクーペ。駆動方式はFRのみ。

 エクステリアでは、フロントグリル、前後バンパー、リアコンビネーションランプなどをデザインを変更。ヘッドライトユニットにLEDポジションランプを、フロントバンパーにはLEDドライビングランプを備えた。

 また、CL 550 BlueEFFICIENCYとCL 63 AMGは新デザインのアルミホイールを採用した。

撮影車は「CL 550 BlueEFFICIENCY」にオプションの「AMGスポーツパッケージ」(80万円)を装備。フロントスポイラー、リアとサイドのスカートなどを装着する
バンパー下部にLEDドライビングランプを装備ヘッドライトユニットにはLEDポジションランプが組み込まれた「AMGスポーツパッケージ」に含まれる19インチAMGホイールと、Mercedes-Benzロゴ入りブレーキキャリパー
テールパイプがリアバンパーに一体化されたトランクリッドは電動開閉リアコンビネーションランプからバックランプが分離された

V8エンジンはダウンサイジング
 CL 550 BlueEFFICIENCYは、エンジンをV型8気筒DOHC 5.5リッター からV型8気筒DOHC 4.7リッター 直噴 ツインターボに変更。最高出力は320kW(435PS)/5250rpm、最大トルクは700Nm(71.4kgm)/1800-3500rpmで、トランスミッションはトルコン式の7速AT「7G-TRONIC」を組み合わせる。

 燃費は10・15モードで8km/L、JC08モードで8.1km/L。従来モデルから最高出力が約12%、最大トルクが約32%増えたにもかかわらず、燃費は約3割向上したとしている。

CL 550 BlueEFFICIENCYの新開発ダウンサイジングユニットサイドフェンダーにBlueEFFICIENCYのバッヂを装着する

 またCL 63 AMGも、エンジンをV型8気筒DOHC 6.3リッター からV型8気筒DOHC 5.5リッター ツインターボに変更。こちらは最高出力400kW(544PS)/5250-5750rpm、最大トルク800Nm(81.8kgm)/2000-4500rpmで、7速のプラネタリーギアと、トルコンの代わりに湿式多板クラッチを使用するAT「AMGスピードシフトMCT」を組み合わせ、さらにアイドリングストップ機能を備える。燃費は10・15モードが8.6km/L、JC08モードが8.4km/L。

 さらに、CL 63 AMG専用のオプション「AMGパフォーマンスパッケージ」では、最高出力が420kW(571PS)/5500rpmに、最大トルクが900Nm(91.8kgm)/2250-3750rpmに向上するとともにスピードリミッターの設定が変更される。合わせてAMGカーボンファイバーエンジンカバーと、AMGパフォーマンスステアリング、チタニウムグレーペイント20インチAMG5ツインスポークアルミホイール(鍛造)が装着される。

 V型12気筒SOHC 6リッター ツインターボエンジンを搭載する「CL 65 AMG」は、エンジン制御などを見直し、最高出力が463kW(629PS)/4600-5000rpmに向上した。「AMGドライバーズパッケージ」を装着すると、スピードリミッターの設定が変更される。

メルセデス・ベンツ日本のニコラス・スピークス社長(右)と上野金太郎副社長。同社は11月8日、東京 六本木ヒルズ 52階の東京シティビューで発表会を開催した。ここは12日、13日に開催される同社の安全対策紹介イベント「TecDays」の会場でもある

安全装備を充実
 CLクラスもさまざまなハイテク安全装備を搭載する。

 「アダプティブハイビームアシスト」は照射範囲を最大限に確保しつつ、対向車や先行車を検知するとヘッドライトの照射範囲を自動的に変更する。また、赤外線カメラで夜間に前方900mまでの映像を表示する機能は、歩行者検知機能が付いた「ナイトビューアシストプラス」になった。さらに、ドライバーの疲労や眠気を検知して注意を促す「アテンションアシスト」も搭載。上記3機能は標準装備となる。

 オプションの「ドライバーズアシスタンスパッケージ」を装着すると、カメラで車線逸脱を検知するとステアリングホイールを振動させて警告し、さらに逸脱側と逆側のブレーキをかけて車線をキープするのをサポートする「アクティブレーンキーピングアシスト」、ミリ波レーダーで先行車との車間を維持し、低速時には停止まで行う「ディストロニック・プラス」、衝突の可能性があるときに警告とブレーキの予圧を行う「ブレーキアシスト・プラス」が搭載される。

ピラーレスハードトップ+サッシュレスドアを採用する
ブラックアッシュウッド・インテリアトリム、本革巻ブラックアッシュウッドステアリング、ステンレスペダルはAMGホイールスポーツパッケージに含まれる
メーターパネルシートはコーナーリング時などにバックレストのサイドサポートを自動調節するドライビングダイナミックシートになったシートコントロールはドアに。ヘッドレストも電動
アナログ時計を装備コマンドシステムのコントロール後席は2人乗り

(編集部:田中真一郎)
2010年 11月 9日