トヨタ自動車は1月10日（現地時間）、米国で開幕したデトロイト・モーターショーで、ハイブリッドカー「プリウスv」と、コンパクトなハイブリッドカーのコンセプトモデル「プリウスc」を発表した。

　プリウスvは3代目プリウス（ZVW30）の派生車種。車名の「v」がVersatility（多様性）から採られているように、乗車定員5名のままボディサイズを拡大し、ゆとりのある車室とラゲッジスペースを実現した。ラゲッジ容量は34立方フィート（約962L）で、約60％拡大された。

　また、同社初の大型樹脂製パノラマルーフや、International CES（コンシューマーエレクトロニクスショー）で発表された車載マルチメディアシステム「Entune」を装備する。

　スタイリングは同社が「トライアングルシルエット」と呼ぶプリウスのフォルムとディテールを継承。リアハッチはファストバックでなくより立てられ、ルーフを高くすることでラゲッジ容量を稼いでいるが、サイドから見るとセンターピラー部を頂点に3角形を描くワンモーションフォルムが維持されている。

　パワートレーンも3代目プリウスのハイブリッドシステムで、ガソリンエンジン「2ZR-FXE」にモーターを組み合わせる。駆動用バッテリーはニッケル水素。燃費の目標値は40mpg（約17km/L）としている。

　プリウスvの価格と発売時期は明らかにされていない。

　「プリウスc コンセプト」は、2012年上半期の発売が予定されているコンパクトモデルのコンセプトカー。車名の「c」はCityから採られている。

　デトロイト・モーターショーで同社は、23カ月間に11のハイブリッドモデルをリリースし、うち7つは既存車のモデルチェンジではなく、まったく新しい車種となると発表している。