トヨタ車体、「ダカールラリー2011」市販車部門で6連覇達成
100%バイオディーゼル燃料を使用したランドクルーザー200で出場

ポディウムに到着した1号車の三橋淳/アラン・ゲネック組

2011年1月17日発表



 トヨタ車体は、1月1日に開催された「ダカールラリー2011 アルゼンチン・チリ」(パリ・ダカ)の市販車部門で優勝したと発表した。

 今回はトヨタ車体として2チームが出場し、1号車は三橋淳選手(ドライバー)/アラン・ゲネック選手(ナビゲーター)、2号車は寺田昌弘選手(ドライバー)/田中幸祐選手(ナビゲーター)の組み合わせでパリ・ダカに挑んだ。

 参戦車両のランドクルーザー200は、BDF(バイオディーゼル燃料)100%を使用するディーゼル車。今回使用されたBDFは廃天ぷら油から精製されたもので、廃天ぷら油はスポンサーや近隣住民、従業員の家庭や会社食堂、保養所などから集めたものとなる。

 このBDFを使うのはチームとして初の試みで、全区間でBDFを使い走破する予定だったが、BDFの運搬・給油課程において異物が混入するトラブルに見舞われ、全体の約8割の区間をBDFで走行。

 その結果、1号車が「市販車部門ディーゼルクラス」と、ガソリンおよびディーゼルクラスを合わせた「市販車部門」で優勝し、どのチームもなし得ていない市販車部門6連覇を達成した。

 また、2号車も市販車部門ディーゼルクラスで5位、市販車部門で6位になったことから、BDFを使ったランドクルーザー200の安全性、信頼性、走破性の高さを証明できたとし、ラリーで得たノウハウやデータは今後の車両開発に活かしていくと言う。

 なお、同社の取締役社長 網岡卓二氏は、パリ・ダカのフィールドを車両の耐久試験そのものに位置づけており、「市販車部門での参戦にこだわっている」とコメント。

 また、市販車部門で6連覇したことについて、「ランドクルーザー200、そしてトヨタ車の高い性能・高い品質を世界に向けて証明できたと思います。今回のラリーは、BDF100%での挑戦や、新人ドライバー・ナビゲーターへの交替などの課題が課せられるなか、勝ち続けることへの周囲からの期待が大変大きなものとなっておりましたが、チーム一丸となってそのプレッシャーを克服し、ランドクルーザーの60周年記念という節目の年にみごと6連覇を達成した」と述べている。

BDF100%を使用するディーゼル車「ランドクルーザー200」

(編集部:小林 隆)
2011年 1月 17日