メルセデス・ベンツ日本は1月22日、「Vクラス」をマイナーチェンジし、発売した。納車は3月下旬から。

リアエアコンの操作パネル	FRレイアウトを採る

　Vクラスは1996年に発売された、メルセデス・ベンツ初のミニバン。2003年にフルモデルチェンジを受け、パワートレーンのレイアウトが前輪駆動から後輪駆動になり、全モデルにV型6気筒エンジンを搭載、乗車定員が6名から7名に増え、ロングモデルを追加、車名を「ビアノ」に改めた。その後、車名は再びVクラスに戻されている。

初代Vクラス（左）と2代目

　今回発表されたのは、2代目Vクラスのマイナーチェンジ・モデル。ヘッドライト、フロントバンパー、テールランプ、シート、インテリアのトリム、ステアリングホイールなどのデザインが変わったほか、インテリアにアンビエントライトを装備し、リアエアコンの操作系を改良した。上級モデル「アンビエンテ」のヘッドライトはバイキセノンタイプが標準になり、エントリーモデルの「トレンド」もオプションで装着できる。

　また、サスペンションが改良され、乗り心地を静粛性、操縦安定性が向上した。サスペンションの形式はマクファーソンストラット＋セミトレーリング・アームのままだが、改良部は前後スプリング、ダンパー、トランスバースリンク、アンチロールバー、ベアリングやラバーマウントなど広範囲に及び、完全な新設計となる。

　ボディーは標準サイズのほかにロングモデルを用意する。エンジンはEクラスやSクラスにも搭載されている3.5リッターV型6気筒DOHC、トランスミッションは5速ATのみ。ステアリング位置も右のみとなる。

メルセデス・ベンツ日本のニコラス・スピークス社長（左）と上野金太郎副社長

　同社は同日、東京 六本木の東京ミッドタウンで発表会を開催。同社の上野金太郎 副社長は「VクラスはプレミアムMPVのパイオニアとして多くのお客様に支持されている。欧州ではゆとりあるスペースと快適性が高く評価され、公用車やビジネスユースとしても、空港やホテルの送迎車としても数多く、幅広く採用されている。最近では、ロンドンタクシーにイギリス国外メーカーのモデルとして初めて採用され、話題になった」と欧州での評価をアピール。

　日本ではファミリーユースからビジネスユースまで、幅広いお客様にご愛顧いただき、初代以来累計2万台を販売している」「メルセデスの中でも比較的若い世代のお客様にご購入いただいているのが特長」とした。

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東京ミッドタウンでのイベントのスケジュール

　装備面ではETCがアンビエンテ/アンビエンテロングに標準搭載されたほか、「ハイエンドのナビゲーションシステムや最先端のトップビューマルチカメラなどを順次導入する。輸入車では若干弱いとされてきたテレマティクス関連の装備も、十分な充実を図っていけると考えている」と、今後も強化されていくとした。

　なお同社は1月22日、23日に東京ミッドタウン ガレリア地下1階アトリウムにVクラスを展示するイベントを開催する。このイベントではVクラスへの市場も可能となっている。

会場に展示されたのはアンビエンテとトレンド。こちらはアンビエンテ

アンビエンテの室内。本革とウッドの内装となる。すべてのシートに3点式シートベルトを内蔵する。2列目と3列目が対座しているが、すべて前向きにもできる。シートの方向を変えるには一旦シートを外す必要があるが、シート一脚あたりの重さが35kgある。収納式センターテーブルはオプション		オプションのデュアルガラススライディングルーフ
こちらはトレンド
トレンドのシートはファブリック＋人工皮革。シートレールは航空機用のもので、非常に頑丈にできている。その半面、シートのレイアウト変更には力が必要

両側電動スライドドアのスイッチ。トレンドにはオプション、アンビエンテには標準装備	エンジンはすべて3.5リッターV型6気筒
Vクラスのオプション

発表会では、レジャーに出かけるファミリーと、空港に来客を迎えに来たビジネスパーソンを演じる2組のダンサーが登場。Vクラスがファミリーユースにもビジネスユースにも使えることをアピールした